原油市況はシェールオイルの生産コストが壁

 2018年に入ってからのWTI原油は、1月下旬につけた66.66ドルが最も高く、逆に2月上旬につけた安値58.07ドルが最も安い。今年の相場はこの上下7ドルほどの狭いレンジ内でのもみ合いとなっている。言い換えると、65ドルを超えると売られ、60ドルを下回ると値ごろで買われやすい様相を呈している。

 原油相場の上昇トレンドの流れが足踏み状態となっているのは、産油国の減産を始めとしたこれまで相場を押し上げてきた材料が一巡したということであるとともに、別な角度では、「生産コスト面での上値の壁に直面した」ためだと考えられる。相場が北米で生産が進んでいるシェールオイルの採算水準に達したことで、この壁を越えられるのか、あるいは越えられずに大勢的な流れが下向きに暗転してしまうのかの分水嶺にある。

 このようにシェールオイルの生産コストの面から、原油相場が抱える上値の限界は、足元の値位置である60~65ドル付近にあると考えられ、ここから先の相場の行方を見極めることが難しい局面である。いずれにしても相場が今より高くなるとシェールオイルの生産が増え、需給が崩れるという構造を抱えていることは見逃すことはできない。

 従って、これから先の原油相場がドル安などの外部要因や買い建てしていたファンドのショートカバーによる内部要因、あるいは地政学的リスクなどの理由から一段上げとなる可能性があることは否定できないし、相場水準が次の心理的節目である70ドルに達するのではないかとの強気な予測をすることは可能ではあるが、これまで述べたとおり、シェールオイルの生産コスト面からすると高値を長期的に維持することは難しいといわざるをえない。
 

 

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事