ゴムは揉合相場からいずれ下放れ

 東京ゴム先限は2月16日の安値179円20銭から27日の高値195円70銭まで16円50銭反発した。1月16日からの下げ幅37円10銭に対して半値戻りは198円がらみだが、それを達成出来ずに反落した。その後は、先週2日に187円60銭まで急落して、それまでの上げ幅16円50銭の半分を失うなど、上下波乱の展開だ。

 2日の下落は内外で株価が下落したこと、原油価格の急落、円高のトリプルパンチを受けてのものだが、同日の午後には反発に転じるなど不安定な動きを強いられている。

 肝心な点は今後の見通しだが、引き続き株価、為替、原油ともに不安定な動きが予想され、ゴムもその影響を受ける可能性もある。ただ、2月後半の東京ゴム先限の足取りを見ると195円が上ガサで、200円大台を奪回するのは余程の強材料が出現しないことには無理といわざるを得ない。

 というのも、相場を主導する上海ゴムの足元は43万トンの在庫が存在して上値を阻む大きな要因になっている。一方の東京市場も東京商品取引所のゴム指定倉庫在庫も2月20日現在で1万2,362トンに増えている。2月末か3月10日時点では1万3,000トン台まで増える見通しのなかで、200円奪回は難しい。

 しかも、『東京ゴム先限が200円大台に乗せたりすれば、再びタイから荷を呼び出し、それこそ、東京商品取引所のゴム指定倉庫在庫が1万5,000トンに達しかねない』(事情通)と見ており、上値を阻む大きな要因になりかねない。

 更に1月から続いているタイ、インドネシア、マレーシア3ヵ国による輸出削減(1~3月で輸出量を35万トン削減)も効果が薄く、国際天然ゴム価格アップにつながらない。

 仮に、3ヵ国による輸出削減が3月末で終了するならば、4月以降、輸出削減で溜まった在庫が各生産国から輸出され、その圧迫が表面化する恐れもあるわけだ。

 4月から6月までの3ヵ月間、3ヵ国が輸出削減を継続するかどうか、今後、その会議が開かれるかどうかポイントになる。もし、こうした会議が行われないのであれば、3ヵ国の輸出削減は3月末で終了ということになるだろう。

 もう一つの注目点は世界最大の天然ゴム生産国であるタイが乾期を迎えて減産期に移行する。例年、タイの減産期に天然ゴムの需給がひっ迫しやすく、東京ゴムを始め上海ゴムも高値を出しやすい季節になるが、今年の場合、3ヵ国の生産国による輸出削減が3月末で打ち切るとなると、前に述べたように、生産国に溜まった在庫がどっと市場に出回るとなれば、タイの季節的な減産効果を失わせる要因になりかねない。もちろん、4月以降も3ヵ国の生産国が輸出削減を継続すれば、相場の流れも多少変化しようが、それがゴム相場の根本的な出直りに結びつくとは思えない。結論は、当面、東京ゴム先限でいえば、185円から195円の揉合相場ながら、その揉合を上放れるか下放れるかとなれば、後者の下放れ相場が、いずれ到来すると見る。
 

 

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事