ついにやって来たゴムの大崩れ

 東京ゴムは先週末に当限(2月限)が167円50銭、先限が179円20銭まで下落し、全限一代の安値を更新した。

 先限の179円20銭は昨年6月7日の安値178円80銭にあと40銭に迫った。これをも下回ってしまうと、次の安値は2016年7月8日の145円90銭、同年1月12日の144円50銭がターゲットになる。

 ここまで下落した要因は本欄で何度も指摘した通り、①タイ、インドネシア、マレーシア3ヵ国が1~3月で35万トンの輸出削減に踏み切ったが、天然ゴムの生産量を削減していないため、3ヵ国でゴム在庫が積み上がって、市況低迷の大きな原因になっている、②あと1ヵ月少々で3ヵ国の輸出削減期間が終了するが、それが延長されなければ4月以降に輸出削減分が市場に放出されると市況を圧迫する恐れがある、③世界最大の天然ゴム生産国のタイは2月以降、乾期に入って生産量が減少するが、②の輸出削減分の在庫放出によって減産効果が薄れ、市況低迷が長引きかねない、④上海市場や東京市場が昨年9月に向けて上昇した結果、タイからの輸入が活発化し、上海ゴムの在庫が43万トン台に乗せたほか、東商取のゴム指定倉庫在庫も1月末で1万1,000トン台に達し、2月末には1万2,000トンを突破しそう、⑤中国筋が東京市場で昨年12月限と今年1月限の納会で、ざっと600枚、3,000トンの現物を受けたものと見られるが、それが、東京市場に還流される恐れがある、⑥東京ゴムの当限と先限のサヤが12円前後に広がったが、今後は双方の順ザヤ幅が更に拡大すると、そのサヤ滑りを狙って弱気筋が売り攻勢をかけてくると予想される、⑦限月間のサヤが拡大すると、現物を手持ちしている向きが期近から期央へと乗り換えられることになり、先行きに現物が持ち越されてアク抜けが遅れかねない、⑧東京ゴムの4月限及び5月限に1年間の供用期限切れ接近玉が納会で渡される可能性があり、すると、当然、受け手難になりやすく価格下落に拍車がかかる、⑨東京市場の現物を中国に逆輸出するには東京が独歩安となり、上海市場の価格を大幅に下回る条件が必要…などの圧迫要因が幾つもあるからだ。

 もちろん、圧迫要因が幾つあろうと、下げ相場の道中でのアヤ戻しはある。東京ゴム先限は1月16日の216円30銭から2月16日の179円20銭まで1ヵ月の日柄をかけて37円ほど下落している。テクニカル面でもRSI(相対力指数)が30ポイントを下回って下値警戒のシグナルが点灯しており、先限の180円割れで『とりあえず、売り玉を利食しておくか…』と見る投機筋も多いはずで、その面で今週は修正高を演じてもおかしくない。

 対ドル円相場直物も105円台へ上昇してRSIが70ポイントを突破しており、こちらは高値警戒かたがた円安への修正があっても良いだろう。そうしたタイミングで東京ゴムも円安を材料に『修正高に移行する可能性あり』と見るが…。

 問題はその修正高だが、東京ゴム先限は1月16日の216円30銭から2月16日の179円20銭まで約37円下げたので、その3分の1戻りは12円高の190円強となるが、少なくとも安値から10円前後の修正高があっても良いだろう。

 もちろん、前に述べたように、①~⑨の悪材料を背景としているだけに、修正高があればすかさず売るべきで、戻り売り基調の相場はそう簡単に変わるまい。
 

 

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事