^
ページTOPへ

ゴムは先限が一代の安値をつける

 注目の東京ゴム1月限納会は195円10銭、受け渡しは472枚で平穏に幕を閉じたものの、その原因は、『昨年12月限納会に続き、中国筋がまとまった現受けを敢行した模様』(市場関係者)で、『もし、同筋が現受けを回避すれば急落していた可能性があった』(同)との声が聞かれるのが実態だ。

 しかも、東京商品取引所の生ゴム指定倉庫在庫は、1月10日現在で9,108トン、このうち、標準品のRSS3号は推定で8,650トン(1,730枚)もあり、仮に中国筋が今後も現受けを続けても渡物に不足するようなことはない。しばらくは、その中国筋の出方から目を離せないが、『中国筋の買い玉は2月限には無いと聞いている』(市場関係者)が本当だとすれば、2月限納会(2月22日)が接近するにつれて受け手難かたがたサヤ滑りし、当限と先限との順ザヤ幅は拡大する恐れがある。

 同時に、中国筋が納会で現受けした現物は東京市場の期先に還流されるはずで、いずれは、期先もその重圧で値下がりすることになりそうだ。

 さて、東京ゴム先限の動きだが、先週25日には202円90銭まで売られた。先限(6月限)の一代足を見ると、発会値(昨年12月25日)が204円20銭、高値(1月16日)が216円30銭、安値(1月25日)が202円29銭で、発会値を下回って一代の安値まで水準を下げている。従って、買い玉はすべて水漬って損失が発生している計算となる。

 それだけではなく、5月限以前の限月も一代の安値にあと8円から13円に迫っている実情を考えると、内部要因が次第に悪化していることが想像出来る。

 ①タイ、インドネシア、マレーシア3ヵ国による1~3月の35~40万トンに及ぶ輸出削減、②タイ政府による20万トンの天然ゴム買い上げ策、③東京市場における中国筋の思惑買いと納会での現受け…など強材料を背景にしながらも、東京ゴム先限が200円強の水準で伸び悩んでいる原因は、本稿で何度も述べている通り、3ヵ国の輸出削減による市況対策が効果を発揮出来ていないことを現している。

 昔から、『相場は相場に聞け』という相場格言があるが、その相場に聞くと相場とは正直なもので、市況対策が効果を現していないだけでなく、天然ゴム生産国の需給悪化を物語っているといえる。

 それはそうだろう。減産をせずに35~40万トンもの輸出削減を実施すれば、タイ、インドネシア、マレーシアの在庫は増える理屈であり、それによる需給悪化で生産国の天然ゴム相場が低迷するのは当然だ。

 2月後半から世界最大の天然ゴム生産国であるタイは季節的な減産期に入って需給は改善する見通しだが、輸出削減による同国の在庫増加で、季節的な減産による需給改善が先にズレ込む恐れがある点を頭に入れておきたい。

 先限が200円台を割り込むと市場のムードが悪化、買方の投げも予想されるので、当面は200円大台を維持出来るか、それとも、200円大台を割り込むかで、市場の人気が大きく変化するものと思われ、その動きから目を離せない。
 

 

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

最新記事

 
 
 

関連記事