先高感強いゴム市況だが輸出削減策が今後裏目となる公算も

 東京ゴム先限は、1月16日時点で一時216.3円まで上昇した。昨年11月21日の安値187.8円を起点として28.5円の上げ幅。大勢トレンドにおいては2016年1月の安値144.5円から71.8円上昇、上昇率はプラス49.7%である。一見すると横ばい推移が続いているゴム相場であるものの、トレンドは下値を切り上げる流れに入っている。

 今の時点まではゆっくりとした上げ歩調であるものの、近い将来、この上昇ベクトルの角度が鋭くなる可能性が高い。逆に、今のゴムの市場を取り巻く環境を見回すと、下落する要素がほとんどなく、少なくとも大きく値を崩すことはなさそうだ。

 具体的な上昇要因について触れると、マクロ的な分野では、(1)世界的な株高に伴う過剰流動性資本の膨張とリスク商品に対する投資の流れ拡大、(2)実態経済の回復期待、(3)デフレ脱却(インフレ経済化)、(4)原油高や産業素材高による連動高、などが挙げられる。

 次に、ゴム自身の変動においては、(1)タイ・インドネシア・マレーシアの生産大手による輸出削減、(2)タイが春節を迎えることによる季節的な減産、(3)米国や欧州における新車販売台数の売れ行き好調、(4)タイヤ用を含めた中国の天然ゴム消費の高水準維持、などがある。

 このうち、中国の消費に関しては、引き続き高い水準を維持している。中国の新車販売台数が漸増の傾向となっていることが背景にある。2017年12月の中国新車販売台数は306万0300台で前年同月比0.1%増、2017年1-12月累計は2887万8900台で前年比3.0%増。自動車生産台数は2017年通年では2901万5400台で同比3.2%増となった。

 参考までに、この中国の自動車生産台数をベースにして2017年の天然ゴム消費を推計すると、2016年の天然ゴム年間消費486万3200トンに対する3.19%増と仮定して501万8000トンという消費量が導き出される。
 

 

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