2018年展望(地政学リスク)

 冬季パラリンピック終了後に、北朝鮮への軍事オプションが再浮上するリスクも残ったままだが、当面は中東リスクの行方が市場に影響を与えそうだ。

 米政府は4日、弾道ミサイル開発に関与したとして、イランの5団体を制裁対象に指定。米国内に所有する資産を凍結するほか、米国人の取引を禁止。ムニューシン財務長官は「イラン政府は国民の経済的福祉よりも弾道ミサイル開発を優先させている」と批判した。エルサレム問題でアラブ諸国、イスラエルだけではなくてイランで年末から内乱が起きているが、おそらく裏で米国やイスラエルが絡んでいると思われる。サウジVSイランの代理戦争がイスラエルを交えて複雑化している中、今週12日(金)までに、2015年の核合意後、イランに対する経済制裁解除を継続するか否か決定する。核合意に伴う制裁解除を継続する一方、イラン当局による大規模デモへの「人権侵害」や弾道ミサイル開発に関連する追加制裁を実施する可能性も報じられているが、内容如何では中東の地政学リスクが意識されそうだ。

 また、サウジ・イランの代理戦争が行われているイエメンで、内戦を続けるイスラム教シーア派系武装組織フーシ派の幹部は、フーシ派掃討を名目に軍事介入するサウジアラビア主導の連合軍が攻撃をやめなければ、船舶が多く通過するイエメン沖の紅海の封鎖も辞さないと警告。これまで具体的な原油供給障害が表面化してこなかったが、今後の情勢間では供給途断リスクが浮上する。

 更に、世界最大の原油埋蔵量を誇るベネズエラだが、トランプ政権による制裁強化で資金繰りの悪化が続いている中、べネズエラ国債について、S&Pグローバル・レーティングが、2020年に償還期限を迎える国債をデフォルト(債務不履行)状態を示す「D」に認定。原油生産減少も継続しており、北米や欧州の寒波と合わせて原油市場の買い材料となっている。
 

 

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