天然ゴム市場分析

 天然ゴムの主生産国による輸出削減策の決定を受けて東京ゴムがかなり上昇しましたが、それに対して産地現物価格の上昇力が鈍すぎるように感じられます。8日時点でのタイのRSS3号現物価格は、キロ当たり50.07バーツです。これを円換算すると、50.07バーツ×3.49円=約174.7円となります。これにキロ当たりの輸入諸経費を8円で計算すると、輸入採算価格は、キロ当たり約182.7円となります。それにより、東京ゴムが輸入採算価格を23円ほど上回っている計算となり、東京ゴムの産地現物価格に対する投機プレミアムの高さが気になります。

 タイとインドネシア、マレーシアで構成される国際三者協議会(ITRC)の会合が12月22日に開催され、3カ国で1~3月に合計35万トンの輸出削減が実施されることが決定しました。それによると、タイが約23万トン、インドネシアが約9万5000トン、マレーシアの約2万トンの輸出を削減することになりました。

 天然ゴムの主生産地であるタイ南部では、1~3月が増産期、4~6月が減産期となります。輸出削減策により増産期の1~3月に輸出制限が行われますが、その反動により減産期である4~6月の輸出量増加は避けられそうもありません。しかも、東京ゴムの売買が集中する期先限月(5月限や6月限)は、減産期限月ですから、輸出削減策の反動を考えると、「輸出削減策を受けて東京ゴムの期先限月を強気すること。」に対して疑問も生じます。しかも、タイのRSS3号現物価格が昨年の最安値からキロ当たり5バーツ程度しか上昇していないのですから、産地現物価格の上値の重さに警戒する必要もありそうです。そうした産地現物価格の上値の重さを考えると、東京ゴムは、しばらく軟調地合いを続ける可能性もあります。
 

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