タイの天然ゴム対策~政府買い上げと伐採

★ タイ政府は年間2万~3万トンだった天然ゴム買い上げ量を5万~8万トンに増やすと、Krisada Boonrat農業大臣が12月8日に公表した。世界最大の天然ゴム輸出国のタイ農民は同国の軍事政権に陳情を重ねていたが、これに対してBoonrat農業大臣は「天然ゴム価格が生産コストである51.28バーツ(約1.57ドル)/キロ以上になるように努力し、農民を助けるために買い上げ量を増やす」と述べている。

★ その一方で、タイ政府は天然ゴム価格が50バーツを切るほどの低価格に陥っていることを受けて、森林地帯の天然ゴム樹の伐採を計画している。これはラテックスの採取量を減らす効果と同時に森林を自然に戻すという目的も兼ねている。森林保護活動センター長は、不法な天然ゴムの植樹を伐採すれば価格が上昇する効果があり、かつ、こうした植樹による森林の劣化を防ぐこともできる一石二鳥であると述べている。

 約130前、天然ゴムの父と言われるPhraya Ratsadanupraditが初めてタイに天然ゴムの樹を持ち込んだ。南部農民の間で栽培が始まり、天然ゴムは主要輸出産品となった。2005年のタクシン政権下で“100万ライ天然ゴム計画(1ライ=1600平方メートル)”に基づき植樹が行われ、中国をはじめとする世界の天然ゴム需要の増大に応えた。その後当初計画よりも余分に植樹が進み、森林地帯にまで天然ゴム農園が拡がった。

 天然資源環境省によれば、現在のタイの天然ゴム農園は3000万ライ(約480万ヘクタール)あるという。これは1986年の三倍に上る。850万ライは森林の中にあり、520万ライが森林資源として認められている地域の中にある。そのうち104万ライは国立公園を含む森林保護地区に存在する。1941年に制定された森林保護法に違反している地域は200万ライ以上になっている。120万ライはNai Tunと呼ばれる犯罪グループが所有している。森林資源は保水や水質管理に重要な役割を果たしており、森林の伐採や農園化により洪水が起きたり、土壌が留出するなどの被害が出るという。
 

 

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