タイの天然ゴム市場介入効果あるか

 東京ゴム先限は12月5日に211円20銭、同8日に200円80銭と10円ほどの値動きにとどまっている。取組関係を見ると一部タイの輸出業者及び中国系の投機筋が買方、一方で現物を手持ちしているタイ筋が売方と推測されている。

 さて、“この戦い”どちらに軍配が上がるのか判らないが、目先は強気筋が有利に戦えるような材料が飛び出した。

 これは、バンコク時事によると、『クリサダ農業・協同組合相は12日の記者会見で、低迷する天然ゴム価格を下支えるため、タイ・ゴム公社を通じて全国のゴム取引市場に120億バーツを投入し、20万トンを買い付ける方針を明らかにした。具体的な買い付け方法などの詳細案を含め、19日の閣議に提案する。ゴムの価格維持策として、このほか、①年間20万ライ(1ライ=1,600平方メートル)のゴム栽培を休耕にする、②ゴム生産農家1件当たり10ライの農地につき最大4,000バーツの転作奨励金を交付する、③2018年9月まで政府保有農地からのゴム生産量を3ヵ月で6,000トン減産する…などの対策を併せて講じる。

 クリサダ農協相は価格維持が閣議で承認を得られれば、今月末にも開催されるインドネシア、マレーシアとのゴム輸出国会議に報告する考えを示した。農協省によると、3ヵ国はこれまでゴムの総輸出額を18年に61%削減することで原則合意しており、次回会合では価格維持に向けて、さらに突っ込んだ話し合いが行われる見通しだ。タイの天然ゴム生産量は約450万トン、インドネシア310万トン、マレーシア70万トンで3ヵ国で世界の天然ゴム生産量の約70%を占める』という内容だ。

 問題はこれをどう評価するかだが、過去にもタイ政府は20万トンの天然ゴムを買い上げたが、当初はその効果があっても、市場介入して買い上げ資金が少なくなってくると、今度は、タイ政府の買い上げた現物の市場への放出懸念が強まり、相場が急反落するケースが多かった。

 また、実際にはゴム栽培地の休耕、ゴム生産農家への転作奨励金の支払いに加えて、20万トンの天然ゴム買い上げなど多額の資金が必要で、19日の閣議で簡単にOKが出るかどうかだ。恐らく、実現までには相当な時間が必要で、『タイの一種の口先介入に過ぎない』(市場関係者)と冷ややかに受け止めている。
 

 

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