生産大手の輸出削減策で変化が予測できるゴム市況

 ロイター通信やマレーシアの現地メディア・スターオンラインなどが伝えるところでは、タイ、インドネシア、マレーシアの3大天然ゴム生産国で構成する国際天然ゴム協議会(ITRC: International Rubber Tripartite Conference)は、11月最終週にタイ・チェンマイで会合を持ち、天然ゴムの輸出を削減する方向で合意した模様である。

 輸出の協調削減は決議されたものの、開始の時期や数量など具体的な内容については12月13日にバンコクで再度集まり、決める予定だとしている。消息筋によると、順当に会議が進むようであれば、最速で12月15日から削輸出削減が実施され、削減の規模は3カ国合計で30万トンになる見込みだとしている。

 ITRCは今年6月と9月に輸出削減あるいは減産に関する会議を開いたものの、一部生産国が反対の意向を示したことで物別れに終わっていた。しかし低迷が続く天然ゴム価格を浮揚させることで生産各国の利害が一致したため、事前公表なく急転直下、会合が開催され、輸出削減の決定結果だけが伝えられた格好である。

 生産大手が協調減産の政策を急いだのは、OPECを中心に原油輸出国が実施している協調減産が成功していることを目の当たりにしている点が大きい。サウジアラビアなどで構成するOPECおよびロシアなどの非OPECは、足並みをそろえる形で協調減産に踏み切り、それが功を奏して国際原油価格は上昇の一途をたどっている。11月30日の会議においても、来年3月までに期限を置いていた協調減産に対し、さらに9カ月延長することで合意に至っていた。このような状況から、WTI原油は今年6月の安値42.05ドルを起点として、11月24日には59.05ドルまで4割超の上昇に及んだ。

 以上のような原油価格の短期間での大幅上昇が生産国による人為的な市場介在にあることは明らかで、そのことがゴムの生産者に強い刺激を与え、今回の動きにつながったことは疑いの余地がない。
 

 

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