OPEC総会後の原油市場を読む

 ホワイトハウスはまだ何も決まっていないとしながらも、「大統領はかねてから、問題はエルサレムに移転するか否かではなく、いつ移転するかだと言ってきた」と声明を出した。仮に、今週にもトランプ大統領が首都容認を認める演説を行えば、中東リスクが材料視される可能性。

 内戦が続くイエメンでは4日、イスラム教シーア派の武装組織「フーシ派」がサレハ前大統領を殺害している。イエメン内戦をサーレハ前大統領に歩み寄って沈静化させようとしていたサウジ・UAEにとって大打撃。サーレハといえば「(イエメンを統治するということは)複数の蛇の頭の上で踊ることだ」という箴言で有名だが、そのサーレハも蛇の頭から落ちてしまった。フーシ派は、サウジへのミサイル発射を繰り返しており、3日にはUAEで建設中の原発に「ミサイルを発射して命中した」と主張している。イランとサウジの代理戦争が、さらに拡大しそうな雰囲気でもある。

 一旦、トランプ大統領の演説以降、地政学リスクに反応した後は、具体的な供給障害を伴う地政学リスクの高まりがなければ、株価の調整などと共に一旦の修正入りも想定しておきたい。

 様々な強材料を織り込むのは、その後となろう。NY原油は55ドルを割り込まない限りは、6月安値を起点とした上昇チャネル内での動きとなる。

 日本では地理的に近い北朝鮮報道に隠れて目立たないが、米国にとって地理的に近く、より深刻な問題として捉えられているベネズエラも波乱要因だ。13年に死去したチャベス独裁政権の後継者マドゥロの下で、世界最大の原油埋蔵量を誇るベネズエラで、深刻な食糧・医薬品不足が進行。混乱と暴力が広がっている。銃所有率が高いため、内戦の恐れも指摘されており、米国への難民も急増している。
 

 

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