ゴムは、『順ザヤ』に買いなし

 東京ゴム先限は先週21日に187円80銭まで下げたものの、祭日明けの24日には一転して反発、196円まで戻りを見せた。キッカケは当限(11月限)納会の反騰、上海ゴムの反発、加えて東京ゴム先限が187円80銭まで下げ、6月20日の181円10銭に迫ったことから売方の手仕舞を誘ったためといえる。

 もっとも、今回の戻りは単なるアヤ戻りと見るべきで、11月7日の高値207円から21日の安値187円80銭までの下げ幅19 円20銭に対する3分の1戻りは6円40銭高の194円20銭、その半値戻りは9円60銭高の197円40銭、3分の2戻りは12円80銭高の200円60銭となるが、恐らく、200円がカサになるものと見られる。

 もちろん、上海ゴムが急騰すればその限りではないが、仮に、東京ゴム、上海ゴムともに上昇すれば、産地相場に対して一段と割高を形成し、その結果として産地から消費地に更に荷を呼び出す恐れもある。

 とにかく、タイ産地では来年1月に向けて天然ゴムの生産量が増える季節になる。例年、この時期は産地で在庫が積み上がるだけに、東京や上海が急騰すれば先物取引の受け渡し用として、産地から消費地に現物が流入することは間違いあるまい。

 要するに、強気筋が無理して価格を上げれば、無用の現物を産地から呼び込んで、それが相場に強い圧迫を加えることになる点を頭に入れておくべきだろう。

 ところで、東京ゴムの当限が予想外に反発、高納会を演じたが、これは一部商社の新規買いと海外筋が現受けに出たためと思われるが、実需筋に直結しない受けが多ければ、再び先物市場にその現物が還流される運命にある。

 それでなくとも、11月10日現在の東商取(東京商品取引所)のゴム指定倉庫在庫は4,815トンに増加している。そのうちの90%がRSS3号の受け渡し標準品とすれば4,333トン、枚数にして866枚もあって、受け渡しに不足するようなことはない。

 だんだん、東京市場に在庫が溜るに従って期近限月には重圧がかかるはずで、当限と先限の順ザヤが更に拡大しようことは予想出来る。

 昔から『逆ザヤ売るべからず』、『順ザヤ買うべからず』というが、前者は期近が高く期先が安い価格体系の時に期先を売れば、月日が経過してその期先が期近に回った時には、価格が上がって損失を受ける可能性があるということ。

 逆に、後者は期近が安く、期先が高い価格体系であれば、期先を買っても、月日の経過とともに価格が下がり損失を受ける可能性のあることを意味している。

 もちろん、相場の変動によって順ザヤで買っても儲かる時は儲かるが、価格体系が順ザヤか逆ザヤかを知って、相場を仕掛けることを心掛けたい。

 一般的に需給面で在庫が大きく増えると期近が下げて順ザヤ拡大、逆に在庫が極端に減少すると品不足で期近が上げて逆ザヤになることが多い。また、期先に買い人気が強まって、期先がリードして相場が上昇する場合、順ザヤになっても上昇を維持するケースが現在の原油相場に見られる良い例だ。
 

 

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