ゴムは昨年7月の再現相場!?

 先週15日は上海ゴム、東京ゴムともに大きく崩れた。キッカケは中国の景気先行き懸念から大連や上海の国際商品が急落、それを嫌気してゴムが下落した。同日の上海ゴムは軒並みトン当たり900元前後(国内換算トン当たり1万5,000円強安、キロ当たり15円強安)も下げ、東京ゴムも一時キロ当たり10円近く急落、シンガポールRSS3号期近もキロ当たり146.10セントまで値を沈め、10月31日の145セントに急接近する下げに見舞われた。

 その後も反発力が鈍く、先週末は期先2本(3月限、4月限)が190円台を割り込み、全限180円台に肩を並べる状況に落ち込んだ。

 これによって、9月6日の高値234円70銭からの下げ幅は45円に達し、6月20日の181円10銭、6月7日の178円80銭が視野に入ってきており、すでに200円大台は大きなカサになったことを示している。

 さて、注目点は今後、どこまで下げるかということ。過去の東京ゴム先限の動きを振り返ると、前述の6月7日の安値178円80銭を下回ってしまうと、次の安値は2016年7月8日の145円90銭ということになる。

 そこまで相場が下落するかどうか現段階では判らないが、今後、東京市場に入着する現物が1万トンあるいは1万5,000トンあるともいわれている。倉庫不足の関係で、このすべてが入庫されるかどうかだが、東商取(東京商品取引所)のゴム指定倉庫在庫(10月末現在で4,066トン)が1万トン台を突破する可能性は極めて高い。

 前述の2016年7月8日に東京ゴム先限が145円90銭まで下げた時の東商取のゴム指定倉庫在庫は5月末現在で9,219トンまで膨れ上がっていた。要するに、在庫圧迫で期近が下げ、サヤ滑り相場を余儀なくされたことがあるが、今年がそのようになる恐れ大だ。

 ただ、当時と現在とでは対ドル円相場の水準が大きく違っており、ゴムの輸入価格に差が出る。

 具体的には、昨年7月8日の円相場直物は100円そこそこ、現在は112円台の円安で、その差は12円ほどある。

 12円の為替の差だと生ゴムの輸入価格はキロ当たり17~18円高くなるので、理論的には2016年7月8日の東京ゴム先限価格145円90銭に前述の17~18円を加算すると、163~164円がらみが為替調整を加えた東京ゴムの安値と見ることが出来る。

 この水準まで、いつ下げるかだが、恐らく、国際天然ゴム価格が更に下落すると、タイ、インドネシア、マレーシアなどの天然ゴム生産国は輸出削減といった市況対策に乗り出すと見られ、そうなれば一気に下落することなく、“二進一退”で、時間をかけながら水準を下げることになりそうだ。

 ただし、生産国の市況対策によって、一時的に価格が上がるだけに根本的な立ち直りにはなるまい。

 それは、市況対策を実施しなければならないほど、供給過剰で需給が悪化しているということを頭に入れておく必要がある。目先の対処法は東京ゴム先限で180円割ったら、一旦は、売り玉を手仕舞うこと。そして、戻りを待って再び売り直す作戦がベターかと思われる。
 

 

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