ゴムは上海に続いて東京も在庫増の重圧

 東京ゴム先限は11月7日(先週火曜日)に207円まで切り返し、10月末の安値191円10銭から約16円の戻りを演じた。この上げ幅は6月7日の安値178円80銭から9月6日の高値234円70銭までの上げ幅約56円に対して、その3分の1戻りにも届いていない。

 この程度の戻りでは買方が売方の勢力圏を奪回することは出来ず、引き続き、戻り売り有利な力関係にあることを物語っている。先週末は200円攻防戦の足取りだったが、これで、上値への期待が持てないとなれば、売方が攻勢をかける可能性もあり、今後、200円がカサになる恐れもある。

 また、あらためてゴムの市場環境を検証すると強材料よりも弱材料が目立つ。なかでも、東京市場にはこれからまとまった現物がタイから入着する予定であり、遅くとも年内には東商取(東京商品取引所)のゴム指定倉庫在庫は1万トンを突破、来年の1月から2月に向けては1万5,000トンに達する恐れもありそうだ。

 その多くの現物を東京に運んでいるのはタイの輸出業者であり、それを裏返すと、東京ゴムの価格が輸入採算以上の水準にあることを裏付けるが、『現在の東京ゴムはタイの輸入採算をキロ当たり5円から7円も上回っている』(事情通)というから、予想以上に東商取のゴム指定倉庫在庫が上積みされること必至だ。

 東商取のゴム指定倉庫在庫は5月20日時点で1,290トンだったが、10月末現在では4,066トンと、ボトムから3倍以上に増えているが、これは、東京ゴム先限が6月7日の178円80銭から9月6日の234円70銭まで56円上昇した結果、タイから荷を呼んだものだ。

 東京ゴムは10月31日に191円10銭まで下げたあと11月7日に207円まで上昇した一方で、タイではRSSが供給過剰となり、タイからの日本向けオファーはキロ当たり196円見当と安く、『東京ゴムの価格は追加の輸入成約が進む好採算相場』(同)とあっては、先限の200円がカサとなるだけではなく、下値を切り下げそうだ。

 こうなると、気になるのが24日(金)の11月限納会だ。先週9日現在の11月限の取組高は575枚(2,875トン)もあるが、東京市場がタイ産地よりも高いなかで、果たして、誰が現物を受けるかだ。『実需筋は東京よりも安いタイで現物を手当する』(同)とすれば、11月限納会は当面、整理売りによって値を下げ、当限と先限の順ザヤ幅が拡大することになりそうだ。

 国際天然ゴム価格の指標となっている上海ゴムも在庫が50万トン大台に接近して、その重圧に耐え切れずに、“悲鳴”が聞こえてきそうで、『12月に向けて内外で下落相場に突入する恐れあり』と見たい。

 とりあえずは、東京ゴム先限で6月20日の181円10銭、同7日の178円80銭がターゲットになろう。
 

 

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