地政学リスク浮上(サウジ・ベネズエラ・イラン)

 10月13日の当欄で「上値リスクに備えたい原油市場」と題して寄稿したが、想定通り、中東の地政学リスクなどを背景に、原油価格は200日移動平均線を上抜き、大幅続伸となってきた。

 11月末に予定されているOPEC(石油輸出国機構)会合で、OPEC加盟国と非加盟国の協調減産の期限延長が期待される中、中東やベネズエラなどのリスクが材料視された。

 ベネズエラ国営石油会社(PDVSA)は、10月12日が支払期限だった約8100万ドルの債務返済を1カ月猶予してもらっているが、デフォルト(債務不履行)に伴う供給障害が懸念された。PDVSAが2日、社債11億6900万ドルの償還をできなかったことに伴いムーディーズ・インベスターズ・サービスは6日、ベネズエラ国営石油会社PDVSAの信用格付けを「Caa3」から「Ca」に1段階引き下げた。また、ベネズエラ国会は7日、今年のインフレ率が国際通貨基金(IMF)予測の652.7%を大幅に上回る1400%以上に達すると発表。1~10月は825.7%だった。ベネズエラでは反米左派マドゥロ政権の失政や国際原油価格の下落が原因で経済が破綻状態にあり、消費者物価の上昇に歯止めが掛からない。中銀は昨年2月を最後にインフレ率を発表しておらず、今年から野党主導の国会が独自に公表している。来年のインフレ率は、1万2000%に悪化する可能性も示している。ベネズエラでは、2002年のゼネスト発生時には、国営石油会社PDVSAの生産量が、日量298万バレルから6万バレルまで急減した事があったが、同様な減少があれば、原油価格の上昇要因となる。
 

 

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