ゴムは高値出すと荷を呼びこむ

 東京ゴム先限は10月31日にキロ当たり191円10銭まで下げ、9月6日の高値234円70銭から約44円下落した。しかし、それよりも大きく下落したのが、シンガポールRSS3号期近で、10月31日にはキロ当たり145セントまで下げ、9月6日の高値203.20セントから58.20セント下落したことになる。

 為替を113円で計算すると国内換算で約66円下げた計算で、東京ゴムの下げ幅を20円以上も上回ってしまった。

 シンガポール相場が、これほど崩れたのは、タイ、インドネシア、マレーシアなどの天然ゴム生産国が季節的な増産期に移行、来年の1月まではこの増産が需給を悪化させるが、早くもその供給過剰が表面化し始めているからだ。この点については前号の本稿でも触れたが、国際ゴム研究会発表による2015年10月から2016年1月の4ヵ月間における世界の天然ゴム生産量が452万4,000トン、一方の消費量は401万2,000トンで差し引き51万2,000トンの供給過剰となっているが、今年10月から来年1月に向けても同様の供給過剰になることは確かだろう。

 やはり、国際ゴム研究会が今年1月から6月の世界天然ゴム需給について、生産量を605万3,100トン、消費量を648万2,000トン、差し引き42万8,900トンの供給不足としていたが、現在ではその供給不足が供給過剰の季節に移りつつあるから、シンガポールRSS3号期近が150セント台を下回り始めたといえまいか。

 これに対して、上海ゴムと東京ゴムはともに安値から反発、東京ゴム先限は10月31日の安値191円10銭から10円ほど反発したことによって、タイRSS3号の日本向けオファー195円がらみを上回り、タイ産地から東京向けに荷を呼ぶ水準になっていることを頭に入れておきたい。

 つまり、上海、東京の反発とともにタイ、シンガポールが上昇すれば問題ないが、前述したように産地が供給過剰で上がりにくいなかで、上海、東京の消費地市場だけが水準をアップすることになれば、間違いなく産地から荷を呼ぶ。

 『倉庫不足で生ゴムが入庫出来ない』の声があるのも確かだが、最終的には産地から現物が入着する過程でプレミアムを支払っても入庫するはずで、12月から来年1月に向けて東京商品取引所のゴム指定倉庫在庫が急増することになろう。

 この場合、東京ゴムの当限と先限のサヤは15円から20円へと拡大する恐れがある。

 昔から、『順ザヤ買うべからず』といわれており、目先の戻りは売りに歩があると見る。11月から12月にかけては先限で6月7日の178円80銭を目指す展開を予想する。 
 

 

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