ゴムは内外で需給悪化が表面化

 東京ゴム先限は先週23日に193円90銭まで下落したが、17日につけた安値193円50銭を切らなかった。9月6日の高値234円70銭からの下げ幅が41円20銭に達していたこと、200円大台を割ったことなどから、とりあえず、売方(弱気筋)が利益確定売りに動き、それをキッカケに市場は下値警戒となって反発、先限は引き継ぎ足で27日に203円50銭まで反発した。

 ただ、前に述べたように下げ幅が40円強の戻りにとどまっており、その反発力の弱さは何が原因か。

 一つはタイRSS3号の日本向けオファー(11月積)がキロ当たり160セント前半の安値にあること、指標の上海ゴムも動意薄となり、市場参加者にソッポを向かれている格好にあることが上げ幅を限定的にさせているだけではなく、先安不安を根強くさせているといえる。

 国際ゴム研究所会によると、今年1~6月の天然ゴム生産量は605万3,100トン、一方の消費量は648万2,000トンで差し引き42万8,900トンの供給不足としているが、しかし、それでいて、現在の上海、東京、シンガポール、タイで価格低迷が続いているのはなぜか。

 あえて理由づけすれば、今年1~6月の天然ゴム消費量が活発だったからこそ、天然ゴム価格が6月を安値に反騰し、9月6日に揃って高値(上海ゴム1万7,840元、シンガポールゴム203.20セント、東京ゴム234円70銭)をつけたともいえなくはない。

 だが、その相場も現在では上げ幅の多くを消してしるうえ、目下、天然ゴム産地(タイ、インドネシア、マレーシア等)は季節的な増産期に入っている。

 国際ゴム研究会資料によると、2015年10月から2016年1月の4ヵ月間の天然ゴム需給を振り返ると、生産量が452万4,000トン。一方の消費量は401万2,000トンで差し引き51万2,000トンの過剰となっている。

 例年、秋から冬の増産期には供給過剰になる季節で価格も下落する習性があることを重視すべきだろう。

 また、上海ゴム在庫は10月20日現在で46万4,209トンと前週比4,477トン増加しており、増勢にストップがかからないのは、9月に向けての高値で引き続き産地から荷を呼んでいること、中国国内の天然ゴム増産も影響しているように思える。

 これに対して東京市場は相場の味(あじ)を見ると、もう少し上値を残しているような感じだ。

 下げ幅41円20銭の3分の1戻りとなると安値から14円弱の戻り、つまり、先限で207円見当となるが、それ以前に40円以上下げたのだから、3分の1戻り程度があっても不思議ない。

 もちろん、そうした戻りは売りチャンスと判断する。その根拠は天然ゴム生産国の増産期による需給悪化、加えて、上海市場の過剰在庫に続いて東京市場も在庫の積み上げが予想されること。

 前回の本欄でも述べたが、これからざっと1万トン前後の現物が入着予定だ。倉庫スペースが無く、新規入着に不安があったが、東商取(東京商品取引所)は5,000トンの指定倉庫を追加指定した。このため、12月から来年1月に向けて産地からの現物の入着が活発化、それに伴って東京ゴムの期近が圧迫、順ザヤ幅を拡大するものと見られる。
 

 

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