わからない時はわかるまで考えるが、時を待つ

 しかし、想定を超えた上昇は、逆にこの「トランプ・ユーフォリア」がいつまで続くのだろうという疑問を生む。大型減税を期待して株価が上昇しているが、減税幅が期待した程でなければ、NYダウは2万ドルの大台に乗せても維持は困難だろうし、逆に失望売りが優勢となろう。トランプ氏は選挙期間中、法人税率を現行の35%から15%に引き下げ、個人の所得減税を所得に応じて3段階(12%、25%、33%)に簡素化すると述べた。大規模なインフラ投資期待から、米長期金利が上昇し、ドルを押し上げている。

 だが、果たして財源は確保できるのだろうか。一つの案としてインフラ銀行の設立も考えられているが、これが実現したとしても、議会の承認を得られるかどうかが問題となろう。議会とのねじれ状態が解消したとはいえ、共和党は、減税、規制緩和、オバマケアの廃止の実現を目指しており、インフラ投資の優先順位は高くない。しかも2015年12月には6年間で3050億ドルのインフラ投資法が成立している。また、中国からの輸入品に関税を45%かけ、為替操作国に認定すれば、保護主義的な政策が実現されるとの危惧からドルは急落する可能性がある。

 トランプ次期大統領の経済政策は、「トランプ(trump)」と「エコノミクス(economics)」を組み合わせて、“トランプノミクス(trumpnomics)”と言われている。トランプ氏は、大型減税、大規模なインフラ投資、大胆な規制緩和などを公約に掲げているが、市場では、1980年代前半に米国のレーガン大統領が行った経済政策「レーガノミクス」に近いことから「トランプノミクス」と呼ばれている。レーガノミクスでは、軍事費を拡大させたが、トランプノミクスではインフラ投資を拡大させる政策となるようだ。レーガノミクスでは、規制緩和、社会保障の削減や軍事費拡大、減税等を行い、一方で、財政赤字と貿易赤字が膨らみ、1985年のプラザ合意へと至り、ドルが大幅な下落となった。
 
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