潮目が変わった金融市場、金は調整安、白金・金の逆ザヤは縮小へ

 とはいえ、短期的には6月14、15日に開催されるFOMCに向けて、利上げ機運が高まりドル高基調が続きそうだ。金はそれに反して調整安場面が強いられる可能性がある。NY金は目先のサポートラインである1200ドルが維持されるかどうかがポイントになるだろう。そこを割り込んだ場合、昨年の安値1046.2ドル(12月3日)と今年の高値1304.4ドル(5月2日)の半値押しである1175ドルが下値の目安になりそうだ。

 さて、2015年1月に金相場よりも割安となった白金相場であるが、2016年2月26日に1112円まで逆ザヤ(白金価格が金価格よりも割安な状態)が進んだ後は、CRB指数の反発に歩調を合わせるかのように逆ザヤ幅が縮小してきた。一つには、ドルが白金最大の生産国である南アフリカの通貨ランドに対し下落したため、ドル建て白金の割安感が解消されたことがある。また、白金の需給状況に改善の見込みが出てきたことも要因として考えられるだろう。英ジョンソン・マッセイ(JM)が5月16日に発表した報告によると、2016年の白金市場は、86万1000オンス(およそ26.87トン)の供給不足になる見込みという。これは欧州連合(EU)の最新排ガス規制「ユーロ6」の施行に伴って、自動車触媒装置向けの需要が増加するからという。2016年に欧州で発売されるディーゼル新車の全てが、ユーロ6の対象となるため、自動車触媒装置向けの白金消費は2.0%近く伸び、350万オンス(およそ108.85トン)に達する見込み。世界経済に回復傾向が出てきていることを考えれば、白金と金の逆ザヤ縮小は今後も継続していくだろう。
 
saya
 

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