ゴム市場はタイ政府の在庫売却など上げ材料が目立つ

 更に、ここにきてゴム市場にとっては底上げ要因と受け止められる材料が出ている。欧米の新車販売台数の増加傾向やタイ政府が保有している20万トンの備蓄在庫の売却の動きなどである。具体的には以下のとおり。

 米調査会社オートデータがまとめた11月の米新車販売台数は前年同月比4.6%増の130万2043台で、11月としては2001年以来13年ぶりの高水準を記録した。前年比プラスは9カ月連続。11月の年率換算は1720万台で、今年1月から11月までの累積販売台数は1501万4661台に達しリーマン・ショック前の2007年以来、7年ぶりの高水準となることがほぼ確実となっている。メーカー別では特に、クライスラーが好調。同社の販売台数は前年同月比20%増の17万0839台で、2001年以来13年ぶりの高い水準を記録した。

 他方、タイ政府は、20万8000トンの政府備蓄在庫に関して、中国の海南ゴム工業に売却したことを明らかにした。直接、売却の窓口となったタイ国営エステイト機関(REO)によると、最もグレードが高く高品質のものでトン当り1900ドル(キロ当り190セント)で売却したと伝えた。今回、タイ政府の備蓄在庫が売れたということは、単に、重しとなっていた在庫ストックが捌けたというだけに留まらず、以下のような今後の見通しも成り立つ。

(1)今回の売却で政府在庫スペースが確保できたことになるため、この空いたスペースを利用して政府は市中からゴムを買い上げることが可能となった。

(2)タイ政府がこれから市中からの買い付けに動くと仮定するなら、足元の増産シーズンは避け、来年3月以降の減産期に入ってから効果的な需給引き締めを狙って買い出動に動く可能性がある。

(4)先月、タイ政府は、抗議活動を強めているゴム農家の動きに対応するため先月580億バーツ(18億ドル)の補助金計画を可決したが、このタイの独自政策のほかにインドネシアとマレーシア政府と協力して輸出削減策を行うことも協議されている。そこにタイ政府が在庫を売却したとの報道の影響は少なからずある。

 このように、ゴム市場にとってはプラス材料が見受けられるようになっていることで、これから更に陽転する期待がかけられる。■

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