ゴム輸出削減策が確実に遵守されるのか市場は懐疑的に見ている

 産地国が協調しての輸出削減策は、過去には幾度か実施された経緯がある。直近では、2012年10月から翌13年3月までの6カ月間。その当時、タイが15万トン、インドネシアとマレーシアの合計で15万トンの輸出削減を実施した。この削減策を行った期間と前後して、東京ゴム相場は大雑把に200円から300円まで約100円の値上がりとなったが、このような過去の実績があるため生産国は今回のような輸出削減に踏み切ったものと類推される。
 しかし、意外にも今回、マーケットの反応は鈍い。今のところ東京が値上がりしているのは円安に依拠する部分が多く、ゴム自身のファクターに対する反応は限られるのが実際のところである。これは前週のレポートの内容のとおりである。
 市場が懐疑的に見ているのは、輸出削減が来年から実施されると決議されたとして本当に実効されるのかどうか不透明であるためだ。
2012年10月から実施された輸出削減のケースでは、3カ国合計で天然ゴム輸出を30万トン削減させるという内容だった。その内訳は、タイが15万トン、インドネシアが11万7000トン、マレーシアが3万3000トン。国際ゴム研究会(IRSG)の統計から当時の結果を検証すると、タイは遵守して輸出を削減したが、インドネシアとマレーシアについては遵守されなかった。2012年のインドネシアの輸出総量は264万7000トンで前年比3.2%増、2013年が271万4000トンで同比2.5%増と両年とも増えていたのである。一方でタイの2012年輸出量は0.6%減とわずかではあったものの減少していた。結果的に、IRSGの統計上、生産国間で足並みがそろっていなかったことになる。
 従って、今回も各生産国は協調して輸出削減するとしているものの、いざ実行する段となって抜け駆け的な動きが出る可能性がある。このようなことを市場はあらかじめ想定して積極的な反応を示していないのかもしれない。■

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