陽転の兆し出始めるゴム市場 シンガポール市場から底入れ反発の期待

 産地国の動きも急となっている。世界最大の天然ゴム生産国タイでは、ゴム樹を伐採してパームオイルへと転作した農家に補助金を出す政策を示すなど価格支援策が施行されている。また、これまでのようにフィールド・ラテックス採取用の天然ゴム樹の新植に限らず、家具用の新植の動きが広がっている点も軽視できない。

 一方、インドネシアにも価格支援策の動きがある。天然ゴムの生産開発・管理促進団体であるインドネシアゴム協会(GAPKINDO)は、今後、TSR20の販売価格をキロ当り150セント以下としないよう、すべての加盟会員に通達した。なぜならインドネシアでの天然ゴム生産コストはキロ160セントであるにもかかわらず、今の価格が140セント付近まで下落しているためだ。

 更にGAPKINDOは、すべての生産国が一体となり価格支持策を実行した場合、ゴムの生産を抑制できるとし、タイゴム協会、マレーシア・ゴムボード、インターナショナル・ラバー・コンソーシアム(IRCO)メンバーのシンガポール、ベトナムにも安売り停止に関する書簡を送ったとしている。

 ただし、この件に関する市場関係者の評価はあまり高くない。過去、生産国は幾度となく協調減産による価格支援を試みてきたものの、いずれも足並みがそろわず失敗に終わっており、今回も掛け声だけで具体的な行動を起こさない可能性があるためだ。従って、タイのブローカーや各国のゴムトレーダーは懐疑的な見方を崩していない。

 とはいえ、記録的な安値圏まで下げてきている国際ゴム価格のこれ以上の崩落を食い止めるため、産地国がここにきて政策的な動きに本腰を入れてきたことは評価できる。このような動きとともに近い将来、ゴム相場が安値を出し切る局面を迎えそうだ。■

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