WTI,米景気拡大は支援材料ながら、ブレント安が足を引っ張る

 強気の米経済指標が相次いで発表され、低迷している米国での今後の石油需要の拡大が期待され、NY原油は底入れからの出直りの動きをみせ始めている。
 週明け9月1日はレーバーデーで米国は祝日となるが、その後、主要な米経済指標が発表される。2日にはISM製造業景況感指数、3日には製造業新規受注、4日にはISM非製造業景況感指数、そして5日に雇用統計の発表が予定されている。一連の経済指標に対する期待もあり、NY原油は引き続き強基調を維持し、将来的には期近10月限の200日移動平均線である96.43ドル(29日現在)も視野に入ると考えられる。
 一方で、欧州経済の先行き不透明による北海ブレントの一段安が警戒され、NY原油の足を引っ張ることも想定される。28日にEUは1000人規模のロシア軍兵士がウクライナ領に侵入したことを発表し、地政学的リスクでの買いにはつながらず、こうした緊張の高まりが欧州経済の圧迫要因になるとして、北海ブレントはNY原油とは対照的に値を消している。ロシアとの緊張が一層高まるのが現実的で、本来であれば、これから需要期を迎える原油相場にとっては供給不安につながるため、支援材料になってもおかしくがないものの、値決めなどの時期は10月に入ってからであり、まだ需要期とはいい切れない9月は下振れリスクも付きまとうことになるとみる。
 北海ブレントにリンケージしているNY石油製品の戻りにもブレーキがかかる懸念があり、そうなると、NY原油期近10月限の200日移動平均線までの戻りは厳しく、95ドル台での達成感も予想される。いずれにせよ、ウクライナ情勢と米経済指標をにらみながら、原油相場の不安定な展開が続くといえる

NY原油10月200日移動平均

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