白金系貴金属の値動きの差を読む

白金系貴金属のプラチナとパラジウムの値動きに乖離が出ています。今回は、この背景と今後の展望を考えたいと思います。

まず、供給サイドを見ると、金が世界中に生産国が分散しているのに対して、プラチナもパラジウムも南アフリカとロシアの2ヶ国に生産が集中しています。その中でも、パラジウムはロシア比率が高いのが見てとれます。数年前からロシアの在庫枯渇が噂されていましたが、足もとではウクライナ問題に対する欧米の対ロシア制裁で、ロシアからのパラジウム輸出が滞るのではないかとの懸念が材料視されています。ロシア・ファクターにより強く反応するのがパラジウムです。南アフリカでは、約半年に及んだ白金鉱山ストライキが終結しましたが、南ア・ファクターにより強く反映するのがプラチナと言っても良いでしょう。
生産規模は、金と比較するとプラチナもパラジウムも非常に小さく、より小さな資金で変動が大きくなる傾向も確認できます。

需要面を振り返ると需要の大部分が工業用需要であるという偏り、触媒需要が主たる項目である点は共通ですが、プラチナがディーゼル車主体、パラジウムがガソリン車主体との違いがあります。2000年以降始まったプラチナ価格高騰からの使用量を減らす努力と、価格面での優位性によりパラジウムによる代替も2006年頃から始まりました。ガソリン車には白金、パラジウム、ロジウムを使った「三元触媒」がほとんど。三元触媒は、一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物を二酸化炭素、水、窒素に変化させる方法ですが、ディーゼル車には使いません。粒子物質などを削減するため白金が必要なためです。

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