国内の生ゴム在庫が潤沢にあるから相場が下げているとの見方は間違い

ゴム相場が長期下落している最大の理由は「在庫が潤沢にあるから」と多くの人は言う。また国内の生ゴム在庫が過去最大級で、あまりにも多い在庫が需給を緩和させているとも人は言う。本当にそうなのだろうか?

日本ゴム輸入協会がまとめている全国生ゴム営業倉庫在庫は、最近の7月20日現在で1万9188トン。直近のピークは5月20日の2万2514トン。この5月時点の在庫水準からは減少気味で推移しているが、依然として2万トン付近の水準を維持している。

では、この2万トンという在庫が本当に多いのかというと、結論から先にすると、決して多くはないし、ましてや過去最大級でもない。日本の年間の天然ゴム消費量は2013年が72万トンである。月平均に換算すると6万トン。1日当りに換算すると2000トン。つまり2万トンという在庫は消費日数にすると10日分である。バンコク港から横浜港までの海上コンテナ輸送の場合、最速で7日間を要し、最大で14日間必要とする。主力のK-Line(川崎汽船)などの場合、バンコク-横浜またはレムチャバン-横浜で平均10日間が海上輸送日数である。つまり、生ゴム在庫の10日間分という水準はちょうどバンコク-横浜からの海上輸送日数と同水準となるわけで、輸送トラブルを想定したリスクを在庫として抱えているとの切り口から見るのであれば足元の水準は適正だといえる。

参考までに、この全国生ゴム営業倉庫在庫の過去最大は2001年1月20日現在の7万9594トン。足元の在庫水準の4倍もの規模。また1985年から2000年当時の平均的な在庫水準は3万トンから4万トン平均であり、その水準からすると今の在庫はかなり少ないのが実際のところである。

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