そもそもの価格低迷の原因は2006年から2008年前後に新植されたゴム樹の生産開始

 米調査会社オートデータがまとめた今年上半期(1-6月期)の米新車販売台数は、前年同期比4.3%増の816万3942台。上半期としては金融危機前の2007年以来7年ぶりの高い水準となった。米新車販売台数は、金融危機が起こった直後は、世界最大の自動車メーカーであるゼネラル・モーターズ社が経営破綻の危機に直面するなど壊滅的な状況に追い込まれるなど大きく落ち込んでいたが、2009年をボトムとして2013年まで4年連続で年率10%前後の回復を続け陽転している。この結果、2013年の販売台数は1560万台に達した。更に、前述のとおり今年は好調だった昨年を上回るペースで伸びている。

 一方、景気後退懸念が底流している中国においても、新車の売れ行きは好調のままである。中国自動車工業協会がまとめた6月の同国新車販売台数は、前年同月比5.2%増の184万5800台。この結果、今年1-6月累計は前年同期比8.4%増の1168台超となり順調な伸びを示している。これは米国の1-6月の台数を43%上回る。

 この米国と中国の好調さを背景に、自動車の触媒装置用のプラチナ需要が増えているため最近の内外のプラチナ相場は上昇傾向を強めている。東京プラチナ先限は、今年の1月の高値4984円と3月の高値4963円を抜き、7月初めには4994円まで上昇して5000円に接近。典型的なアセンディング・トライアングルのパターンを形成し、更に今後、上昇の勢いが増しそうな雲行きである。

 新車販売が増えればタイヤの消費も伸びることは当然で、タイヤ原料となる天然ゴムや合成ゴムの消費も増大している。新車の販売の伸び率分だけ、原料素材の消費が拡大している。タイヤ需要増はゴム価格の上昇につながると考えることは、先のプラチナの市況情勢からも明らかである。にもかかわらず、産業素材の中で唯一、天然ゴムだけは他の銘柄に逆行して下落が続いている。

 この原因は供給があまりにも多いためだ。そもそもの原因をたどると、2005年から2008年までの天然ゴムの大幅上昇の過程において、この時期を前後して産地各国は一斉に天然ゴム農園の拡大に走った。世界の天然ゴム価格が安値から3倍に高騰したことが根底にある。実際、この時期の東京ゴムの天然ゴム価格も100円から300円まで上昇して3倍に値上がりしていた。その価格高騰が生産意欲に火をつけたのだ。

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