プラチナは70トン不足し、需要増と合わせると98トン供給が足りない。

『プラチナは供給が▲70トン不足し、需要増と合わせると▲98トン、昨年の生産量の55%の供給不足の異常事態となる。』

先週ようやくプラチナ鉱山ストライキが終了した。1月23日から122日目である。しかし、鉱山各社が述べているように、生産はすぐには復旧しない。南アフリカ共和国のプラチナ鉱山は地底1000mにある。鉱脈は僅か2センチメートルの幅でお椀上に存在する。それをカンテラを付けた工夫が削岩機で上下1mの土を掘りだして地上に上げる。地上では製錬所で浮遊選鉱や化学処理を行い、溶鉱炉でニッケル分を飛ばしてバケツ一杯の鉱石となる。その鉱石を精製設備に運び、塩酸と硝酸等の溶液に溶かしてプラチナを析出して机の上に乗る豆腐大の5kg塊を作る。触媒用はこれを丸い塊にしたスポンジと呼ばれる粒状にする。

地下1000mはとても暑い。ベンチレーターというクーラーのお化けが無いと暑くて死んでしまう。また地下水がわき出ているので、これも排水ポンプで処理する必要がある。発電機が止まれば真っ暗になってしまうので、これも死につながる。1000mを20分ほどかけて上下する井戸のつるべ状の滑車と箱が無いと、地上には歩いては帰れない。地中の空気も地上から新鮮なものを送る必要がある。こうした労働環境下では、電気が止まれば大事故になる。

毎年数人鉱山では死者が出ているが、これは主に落盤事故によるものだ。しかし、電気が止まれば数千人の死者が出る大惨事になる。ストライキの前に労働者は銅電線をはがして持ち出しているようであり、配線を十分修復しないと危なくて作業はできない。

だから鉱山会社は正常稼働までに3ヶ月を要すると述べている。仮に2ヶ月で点検が終わり、稼動できるとすると、8月末であるから、ストライキ開始から約219日の操業停止となる。

2013年世界のプラチナ生産量は178トンで、その72%に当たる128トンが南アで生産された。今年も同じペースで生産できたと仮定して、128トンの219日/365日=77トンである。つまり、今年の生産量は、77トン減産となる。厳密には、上位3社以外にAquarious社とNortham Platinum社等があるため、▲70トン程度の減産となる。

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