コメ相場の変動要因

 宮崎・鹿児島の早期米地帯では、あと1カ月もしないうちに26年産米の収穫が始まる。今年は全国的に梅雨入りが早く、逆に梅雨明けは遅れるとの懸念もあるが、気象庁の3カ月予報(7~9月)によると、平均気温は北・東・西日本ともに「ほぼ平年並み」。エルニーニョ現象の影響で北日本では冷夏の恐れもあるとされていたが、その懸念も後退しており、現段階で作柄への大きな懸念はない。関東以北のコメ主産地の生育も平年より早く推移している。
 現在の需給環境は相変わらずで、25年産米は35万トンの市場隔離決定後も過剰感が払拭できない。全農系統は値引き条件を提示して、残りの25年産米の追加契約を進めているが、卸側の反応は鈍く、数10万トン規模での未契約が発生してもおかしくない。未契約が発生した場合は11月以降の先渡し契約となるが、その価格水準は9,000円前後と見られている。ちなみに6月末時点の東京コメ新穀対象限月(10~12月限)は9,000円弱となっている。
 農政関連では、政府の規制改革会議から端を発した農協改革が進行中。政府・官邸サイドの「中央会制度の廃止、全農の株式会社化」といった強い方針を、自民・公明の与党案が押し戻した形だが、来年の通常国会への法案提出まで、どう転ぶかは分からない。いずれにしても、単協の主体性・独自性重視と、全中指導体制の弱体化への流れは止められず、今後、単協には「買い取り販売の拡大」など、リスクを取りながらリターンを大きくすること、つまり生産者の所得向上に資することが今まで以上に求められることになる。コメ集荷・販売のリスクヘッジの必要性も増してくるが、単協がコメ先物を活用できるような環境になっていくのかどうか。

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