週刊石油展望

 先週のWTI原油は前週比0.55ドル安の106.58ドル、ブレント原油は前週比1.34ドル高の115.00ドルとなった。

 前週末13日の原油先物相場は、イラク情勢の緊迫化を背景に3日続伸となった。イラクにおける宗派間抗争から本格的な内戦突入が懸念される中、原油相場はおおむね堅調に推移した。国際エネルギー機関(IEA)がこ の日発表した6月の石油市場月報にて、イラクからの原油供給が失われる可能性は小さいと したことからいったんは買いが弱まる場面も見受けられたが、取引後半においては、オバマ米大統領がイラク情勢について「米国の国益も脅かし得る、あらゆる手段を排除しない」などと述べたことなどを受け、レンジ内で底堅く推移した。週明け16日は、上値が重くほぼ横ばい。朝方の原油相場は強含みで推移、イラク北部で勢力を拡大しているイスラム過激派はこ の日、北部の町をほぼ制圧。政府軍との武力衝突は激しさを増し情勢は一段と緊迫化。一方、その後は現時点での同国産原油の供給リスクは限定的との見方が浮上、直近の急伸を受けて利食い売りが出やすい地合いにもなっており、じりじりと下値を切り下げて行った。翌17日は、WTIが続落、ブレントは続伸。ドル高/ユーロ安の進行やイラクからの供給懸念が若干後退したこ とを受け、WTIは小幅続落した。武装勢力の進撃によりイラク最大の製油施設の操業停止の報から市場は上昇。その後WTIは利食い売りに押されて値を消すも、ブレントはしっかりと推移。ウクライナ情勢も予断を許さない状況で、続伸となった。18日はWTIが続落、ブレントは続伸した。イラク北部にある国内最大級の石油施設において製品タンクの一部が炎上、同国産原油の供給懸念が改めて広がった。ブレントは13日に付けた昨年9月以来の高値(114.69ドル)に近付く一方、WTIはEIA統計を材料に下げに転じる。原油在庫はほぼ予想通りの60万バレル減少であったが、クッシング在庫が10週間ぶりに増加に転じ たことが着目された模様。またこの日発表がなされたFOMC声明はほぼ前回分を踏襲した内容にとどまり、市場の反応は限定的であった。19日は、引き続きイラク情勢不安などから買われる展開。序盤は多少売られる場面もあったが、その後反転。オバマ米大統領が声明を発表し、イラク情勢に対して戦闘部隊を送る考えはないことを強調し、相場は中盤以降しっかりと推移した。ブレントに関しては一時13年9月以来となる115.71ドルまで切り上がることとなった。

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