地政学リスク急浮上、世界的な火種拡散へ!!

 6月に入り、ウクライナとロシアとの首脳会談が行われ、強気の米雇用統計を受けたリスクオンムードが漂っていた市場に、降って湧いたかのように舞い降りたのがイラク情勢の緊張以下に伴う地政学リスクだ。先週から原油市場が堅調推移しているのは、ECBの金融緩和策決定や、先進国中心とした景気回復傾向からの需要増加期待とリビアの政治的混乱による供給不安に加えて、OPEC第2位の生産国であるイラン情勢が一気に緊張化してきた事が背景だ。イスラム教スンニ派の過激派組織・ISIS=「イラクと大シリアのイスラム国家」が支配地域を拡大しているイラク国内では、各地の要衝をめぐって、政府軍とISISの戦闘が激しさを増しており、17日の夜から18日にかけてイラク最大の石油精製施設がある北部の町・バイジに攻撃を仕掛けている。
 こうした中、イラクのジバリ外相は、米政府に対してISISへの空爆を行うよう正式に要請したことを明らかにしたが、オバマ大統領は情報収集を優先し、当面、空爆を見送る方針を固めたと報じられている。

 イラク戦争以降、大きく落ち込みを見せていたイラクの原油生産量は回復しており、その事が原油価格の上値を抑えていた一因でもあったが、今後、イラクの生産・輸出が落ち込みを見せると、季節的な夏高パターンもあり、原油価格の上値試しは継続しそうだ。長期的にはシェール革命による増産が上値抑制要因として意識されているものの、足もと市場の関心は、イラク情勢を始めとする緊張が、中東各国に波及するのか否かだ。

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