イラク情勢の不透明で急騰を演じる原油・石油製品

 イラク情勢がかなり緊迫化しており、WTI及び北海ブレントが急騰を演じている。イラクでは武装勢力のISIS(イラク・シリア・イスラム国)が攻勢を一気に強めており、特にイラク南部の原油生産施設のほとんどを同組織によって掌握されてしまったとみられている。イラクの現在の産油量は日量350万バレルで、1970年台前半以来の高水準を維持していたが、そのほとんどが制圧されたとなれば、リビアの供給不安の解消要因になっていたイラクの原油輸出も期待できない状況にあると考えられる。
 ISISの急激なイラク国内の制圧の動きに対して、国際社会も懸念を表明しているものの、具体的な行動に出る可能性は現時点で乏しいとみられている。
 今回のISISの行動はイスラム教のシーア派とスンニ派の宗教対立を背景にしているが、これがその他地域に飛び火することが懸念され、地政学的リスクがこれまで以上に高まっている。
 ところで、もともとWTIやブレントはNY石油製品の急伸をキッカケにして水準を切り上げる動きをみせてきた。
 米EIA(エネルギー情報局)が11日に発表した石油在庫統計で、6日現在の米国のガソリン在庫は前週比169.7万バレル増の2億1348.2万バレルとなっている。前年同期の2億2154.5万ブッシェルを下回っているものの、過去3年平均の2億1318.7万ブッシェルとほぼ同水準で、供給タイトが懸念される状況とはいえない。

WTI週足50週

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