南アフリカで20万人規模の新たなストライキ発生

 6月6日付のトムソンロイターの記事によると、南アフリカ共和国の金属労働者組合(NUMSA)の指導者らは5日、20万人余りの組合員により、7月初めに賃上げ要求ストライキに突入すると発表した。

 また、5カ月目に入った白金鉱山のストを主導する南ア鉱山労働者・建設組合連合(AMCU)のマサンワ代表は、賃上げ要求で譲歩しない姿勢を明言しており、労使紛争で打撃を受けた南ア経済をさらに圧迫しそうだ。
 
 NUMSAはベル・エクイップメントやスコー・メタルズなどの企業に対し、年間15%の賃上げを求めている。アービン・ジム書記長は「過去の経験から結論すると、ストは避けられない」と述べ、組合員との協議で次の行動方針を決める意向を明らかにした。
 
 NUMSAがストに突入した場合、自動車部品供給や鉄鋼生産といった主要部門の足かせになる見込み。国営電力会社エスコムの発電所建設プロジェクトも中断する恐れがある。

 一方、AMCUのマサンワ代表は、政府の調停で提示された賃上げ案の受け入れを拒否し、世界の白金生産量を40%落ち込ませている鉱山ストの終結期待を後退させた。 同代表はロイター通信に対し、月給1万2500ランド(約1200ドル)の要求は「やはり譲歩できない」と述べ、「組合員は断固とした姿勢にあり、われわれは退くつもりはない」と付け加えている。
 
 プラチナ価格は上昇すると思う。5か月もストライキが続く状態で、空売りする投機家は二つの点で間違っている。一つは何もこれほどの大事態に「在庫がある」などというたわごとを信じて売り向かうことは無いということである。
 
 もう一つは、こうした事態にもかかわらず価格が下がれば、二つの波及効果があるという点である。波及効果の一つは、南アのプラチナ鉱山が危急存亡の危機に陥るということである。生産が4割も止まり、在庫が無いのに市場価格は上がらないという事態であれば、どんな優良企業でも赤字になる。今年は南アのプラチナ鉱山はそろって大赤字になるだろう。中には操業を停止するところも出てくるかもしれない。投機家はそうなっても未だ売るつもりであろうか?
 
 もう一つの波及効果は、東京商品取引所のプラチナ市場は、コーヒーや砂糖同様に取引が無くなってしまうということである。一般投資家は、自分の資金が増えることを望んで市場に参加する。このような事態に際して投資をしても、わけのわからない空売りに出会い、資産を何度も無くせば、商品先物取引はおかしいとの感覚を皆が持ち、正に市場には誰もいなくなる。投機家はこうした薄い市場を利用してささやかな利益を得るのではなく、もっと大きな市場で売買すれば良い。さもないと自分の寄って立つ基盤を自ら無くしてしまうことになりかねない。
 
 5か月もストライキが続いて価格が上がらないというのは、明らかに市場がおかしい。そうした市場で儲けてもいずれ何もなくなるだろう。こうした事態には皆が買い支えて少なくとも困っている鉱山会社を助けるべきである。さもないとプラチナは今後更なる高値となり、現物市場も含めて市場そのものが崩壊してしまう。

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