この10年間、石油とゴムの正の相関関係が大きく崩れている理由

 二つの異なる数値の推移が、どれだけ似ているのか、逆に似ていないのかは「相関係数」で容易に調べることができる。特に、この相関係数は商品マーケットにとって有効である。

 この相関係数が高いことでよく知られているのが石油とゴムである。事実、今から20年前の1994年から2004年までの10年間における原油価格(NY原油)とゴム価格との相関は0.984と極めて高い正の相関で、両者が密接な価格の連動性があったことは確かである。これは、原油からナフサが精製され、そのナフサから合成ゴムがつくられることにより、必然的に天然ゴムとの価格の整合性が存在していたためである。

 しかし、近年はその相関の構図が崩れている。今から10年前の2005年から現在に至るまでの10年間の石油価格とゴム価格の相関は0.698まで落ちている。この数値をあえて表現するなら、薄い正の相関といえなくもないものの、実際0.7以下の係数水準にとどまっているということは、実際には、関連性が無いといえる。そして、それは数字で語るよりも、原油とゴムの価格の推移(折れ線グラフを参照)で見たほうが分かりやすい。しかも、特に、両者の乖離が大きくなってきたのはグラフが示すとおり2012年以降、最近2年間である。

 原因は、一口でいえば天然ゴムの需給が崩れていることに尽きる。前回も少し振れたが、国際ゴム研究会(IRSG)の統計によると、2010年の大幅な供給不足のあと、2011年は若干の供給過剰となり、更に12年、13年もその状態が続く。そして、今年14年と来年15年の需給見通しも続けて供給過剰となることが示されている。つまり国際天然ゴム需給は2011年以降、5年続きの緩和になるということだ。

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