需給ファンダメンタルズの崩れたゴム相場はまだ底値を確認していない

 「半値八掛け二割引」という底値の目安がある。例えば、100円の価格が値上がりの天井となり下落に転じた場合、最安値を予想する一つの目安として最高値の3分の1まで値下がりするという経験則である。仮に、これを今の天然ゴムの相場を当てはめると、2011年2月の535.7円の最高値を基準にすると、最終的に171円の安値をつけてようやく大底になる計算だ。実際、東京ゴム先限は今年に入って2度にわたって200円を割り込む展開となったものの、依然として底入れの感触が薄いばかりでなくマーケットの悲観的なセンチメントはますます広がっている。逆に200円割れで値頃買いが入りやすいことが内部要因の改善を遅らせ、それだけ大底打ちの時期が先延ばしされている。
 ではなぜ、足元のゴム相場がこれだけ低調な状況を強いられているのかというと、基本的な需給が崩れているためだ。需要が減って供給が増えれば、当然需給は失調して価格バランスは崩れてしまう。
 需要は、世界最大の天然ゴム消費国である中国の景気の先行きに対する不安感が広がっていることがリスク要因となっている。中国の年間の天然ゴム消費量は今年の推定で440万トン。これは世界消費の37%に相当する。この中国の需要が景気後退で伸びが鈍化する、あるいはマイナス成長となる可能性があるとともに、天然ゴム消費も伸び率が大きく落ち込むことも否定できない状況となっている。参考までに、中国の景気動向を探る上で参考とされる指標の一つに製造業購買担当者指数(PMI)がある。3月のHSBC/マークイットの中国製造業PMI改定値は48.0ポイントで8カ月ぶりの低水準となり、4月も48.1ポイントと分岐点である50ポイントを下回って推移している。これが先行きの中国の景気の低迷懸念につながっていると同時に、工業用や自動車タイヤ用の天然ゴム需要の減退観測につながっている。

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