南アのストライキは終結間近

南アフリカのプラチナ鉱山で動きがある。
 LONMIN社は、鉱山労働者のうち強行派のAssociation of Mine Workers and Construction (AMCU)に対立する労働組合National Union of Mine Workers (NUM)に対して、新たな賃金提案を出し、無料の電話回線を使って労働者からの問い合わせに応じ、一部労働者の出社により、5月14日から鉱山の操業を再開する準備に入ったという。最も力を入れているのは、AMCUが労働者を鉱山に行かせないような暴力をふるうことを避けるため、労働者の輸送等に最大の警備を行うという点であるという。2012年夏には、AMCUがシャフトに入ろうとした労働者を射殺し、警官隊が導入されて打ち合いとなり数人が死亡する事件に発展している。
 労働者の間には、長引く無給のストライキから職場復帰を望む人が増えているといい、AMPLATSやIMPALAでもひそかに鉱山に通い始める労働者が増えているという。
 それに対しAMCUはコメントを控えているが、諸手当を除く給料部分だけで12500ランドの即時賃上げを要求していた態度を若干軟化させ、数年の賃上げ案も検討を始めているとのこと。
 IMFによれば南アの失業率は24.4%とされ、約4人に一人は失業している。鉱山に働けるのは恵まれた労働者であり、隣国モザンビークからは毎年大量の新規労働者が鉱山に押しかけている。そうした労働者の立場が弱い国でよくこれだけ長くストライキを続けられたと思われる。その背後には暴力による脅迫等相当な組合員引き締め活動があったものと思われる。南アの総選挙は5月7日に終了しており、ズマ現大統領率いる与党「アフリカ民族会議(ANC)」が62%の得票率を獲得した。半面、貧困問題などへの不満も根強く、ヨハネスブルクのスラム街では総選挙後に抗議行動が発生し、政府が軍を投入する事態に発展したため、安定とは言い難い。それでもストライキの一つであった政治を混乱させる目的は終わっている。
 こうした周囲の状況から考えると、南アのストライキは近日中に終わるのではないかと思われる。そうなれば、通常ならプラチナ価格は暴落するところであるが、そもそもストライキをプラチナ価格は織り込んでいないため、それほどの下げもなく、逆にショートしていた投機筋が買戻しにかかって上昇する可能性もある。
 また、プラチナの需給は、ストライキの影響を受けて供給不足になるものと思われるため、今後もプラチナ価格の基調は強気で良いと思われる。

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