金融リスクから地政学リスクへ

 先日、「世界10大リスク」(ユーラシアグループ)で有名な、イアン・ブレマーが来日したが、今後のメガ・トレンドは「金融リスク」ではなく「地政学リスク」で、その大きな波の流れに、「日本は必ず巻き込まれる」と指摘した。

 米国がシリア情勢以降、世界の警察としての地位を放棄した事、オバマ大統領のレイムダッグ化が進む中、足もとの経済情勢はまずまずだが、世論はイラク・アフガニスタン・ウクライナ問題など、外部問題に関わる事を避けるようになっており、米国の内向き姿勢は継続しそうだ。さらに、ヒラリーが国務大臣を退任した以降、米国の外交能力は著しく落ちている事も、世界の地政学リスクを高めている要因だ。

 スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は4月、2013年の世界の軍事支出が、前年比1.9%減の総額1兆7500億ドル(約178兆円)だったと発表。軍事支出は欧米諸国で減った一方、新興国では増えた格好になった。減少傾向を牽引したのは軍事支出が世界一の米国で、イラク戦争の終結やアフガニスタンからの撤退開始、2011年に米議会が承認した強制歳出削減によって、軍事支出は前年比7.8%減(6400億米ドル)となった。

 一方、2013年の軍事支出額が2~4位の中国、ロシア、サウジアラビアを含む23ヶ国は、2004年から軍事支出を2倍以上に増加させた。中国の2013年の軍事支出は前年比で7.4%増加(1880億米ドル:但し推計値)し、領土問題で中国と対立している近隣諸国の軍事支出も増加。ロシアも前年対比4.8%増の878億米ドル(同)となっていると報告されています。SIPRIは、「欧米で軍事関連費が減少し、その他の地域が増加するという近年の傾向がこれまで以上に顕著になった。」と分析しています。

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