米雇用統計後に金価格は二桁高も、事前のハードルが高過ぎただけ

4日に発表された3月米雇用統計を受けて、同日のドル建て金相場は二桁の急伸地合になった。非農業部門就業者数が前月比+19.2万人と、市場予測+20.0万人に届かなかったことが、金価格の弱気筋にショートカバー(買い戻し)を誘っている。

もっとも、今回の統計を冷静に読み解く限りは、改めて金市場に対して投機マネーが流入するような事態にはならないだろう。確かに、3月の雇用者数は市場予測に0.8万人届かなかった。しかし、悪天候によって就業不能となった労働者が通常月の3~4万人に対して14.8万人にも達した中での数値であることを考慮すれば、決して先行きを悲観視するような状況にはない。

加えて、2月の雇用者数は速報の+17.5万人から+19.7万人まで2.2万人上方修正されている。
これから天候要因の排除が一段と進むことを考慮すれば、雇用改善の目安として意識する向きが多い前月比20万人超の雇用を創出するのは時間の問題と考えている。

今月は、雇用統計に対して金相場の弱気派が事前に設定していたハードルが異常に高かったことで、総じて良好な雇用指標にもかかわらずショートカバーが誘われた。ただ、大口投機筋の売りポジションは4月1日時点で5万8,007枚と、今年1月上旬の6割程度のレベルに留まっており、自立反発に伴う上昇余地は限定されている。資産購入の縮小・停止、更にその先にある利上げの時期を模索する流れには何ら変化が生じていない中、改めて金相場が買い進まれる可能性は低いとみている。

ロンドンでGOFO(1ヶ月物)が再びマイナス金利状態に陥るなど、現物市場が安値に対する警告を発し始めていることには注意が必要だが、現物買いと投機売りとのパワーバランスを確認しつつ、下値切り下げを打診する展開を想定している。

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