米金融政策転換で先安期待強まる金相場

 米国の金融政策の早期転換、すなわち利上げの前倒しの可能性が指摘されてから、NY金の下げに拍車がかかり、1390ドルの高値示現から8営業日で、100ドル以上も急落している。チャート上での半値押し及び200日移動平均線も下抜け、1300ドルを下回っても先安懸念はなおくすぶっている。
 米FRBによる量的緩和の縮小傾向は市場で織り込み済みだったが、3月の米FOMCの声明とその後のイエレン米FRB議長の会見で、早期の利上げが言及されたことで、ファンド資金が一斉に金市場からの引き揚げの動きをみせている。長期的な金の下落傾向に心理面でもともと変わりなかったものの、昨年末にかけての急落に対する調整高やクリミア情勢を巡る不透明さもあり、年明けからの切り返しで、1400ドル近いまで急伸していたが、改めて米国の金融政策を材料にして動き始めたといえ、下げるべくして下落している。
 バークレー銀行は2014年のNY金相場見通しを当初の1205ドルから1250ドルに引き上げているが、2015年は1150ドルとしており、ここでも長期下降トレンドの見方を維持している。米金融政策が反映した見通しでもある。新興国の通貨は米利上げで一層下落する可能性が高まり、新興国による金の輸入に与える影響も大きいだろう。実際、昨年第4位の金の輸入国だったトルコの2月の金輸入は急減している。
 第1四半期末を前にしてファンドの整理商いに弾みが付いてしまったといえるが、第2四半期で金を大きく買う材料は現時点ではまだ見当たらないことも市場ムードを弱気に傾斜している。

NY金一目200日

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