年末に向けての上昇トレンド再構築を期待

 EU首脳会議を前にして、NY金は波乱の展開を演じている。期待通り、ECB(欧州中央銀行)は8日、前月に続いて0.25%の利下げを実施し、政策金利を1.00%に設定している。欧州の信用不安の後退、景気の下支えを狙った措置で、世界的な金融緩和の流れに沿った措置で、市場の期待通りの結果ともいえる。
 織り込み済みとみられたものの、追加利下げ発表後のNY金は動意をみせ、1760.5ドルまで急伸している。12月2日の1767.1ドルには至っていないが、それを上抜ける勢いも感じられた。しかしながら、ECBのドラキ総裁の発言をキッカケにして強調地合いは一変して、急反落を強いられ、1707.8ドルまで値崩れをみせている。
 同総裁は国債の購入拡大に否定的で国際通貨基金(IMF)による支援が難しいとの見方を示している。市場では欧州金融安定化基金(EFSF)の機能が果たされていないため、ECBの役割の拡大に期待していたが、この発言で市場の失望を誘ってしまったといえる。
 ECBはEU首脳会議前に予防線を張ったとも考えられる。EU首脳会議で具体的で実効性のある政策が示されない場合、ECBが動くとの見方もあるが、それもまた不透明である。いずれにせよ、EU首脳会議の中身と、それを受けたECBの行動、さらに格付け会社の評価などが注目され、週明けまで目が離せない状況が続くとみる。
 取引中心限月であるNY金期近2月限は6日の安値である1705.7ドル、12月初旬にかけての上昇トレンドの3分の2押しの1702.7ドルが下値支持線になるとみられる。それを下抜けると1680ドル台も視野に入る。

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