反落する可能性のある金価格を取り巻く情勢

 先週金価格は反発するであろうと書いたところ金価格は上昇したが、今日は金価格の調整安に注意する必要があると言わねばならない。18日と19日のFOMCでは再度100億ドル規模の金融緩和縮小が行われる可能性が高いからである。先週公表された新規失業保険申請者数が増加予想に反して9,000人減少となり、労働環境は改善していることを示している。北米を寒波が襲ったことが雇用市場に影響していたのが、寒波がおさまり春となり、日米とも雇用は増加しつつある。また、シンガポール筋の報道では中国の旧正月明けの金需要が落ち込んでいるという。これは中国人は金価格が1400ドル近くになっているので、買いを手控え、価格が下落するのを待っているという。

 ウクライナの問題はそれほど金価格には影響しないと思われる。オバマ大統領もメルケル首相もプーチン大統領とは旧知の間柄であり、意思の疎通はうまくいっている。共和党やドイツ国内事情、あるいはウクライナの親EU新政権に対する声援の意味で経済封鎖をするとか、選挙をすれば大きな出来事が起きるとメルケル首相はプーチン大統領を威嚇けん制しているが、クリミア半島はもともとロシア領であり、フルシチョフがウクライナに対する餌として1954年ロシア領からウクライナに割譲したものであり、住民はロシア語を話すロシア人である。この問題で両陣営の間で戦争が起きると本気で思っている人はいないであろう。駐留するロシア軍もウクライナ軍と仲良く話し合っている映像が見られた。

 問題は中国であり、今後中国で発生するであろう理財商品や企業の借り入れ、資金繰りのための商品買い等が破たんを来せば大きな世界的な金融恐慌を起こしかねない。
 外国銀行は中国に対する与信を引き締めるであろうし、デフォルトを容認し始めた中国は今後資金を大量に必要とするであろう。その場合はロシアが行ったように米国債の大量売りが出る可能性がある。ただ、今回のロシアの売りは民間の買いで買い支えられているようである。習近平主席は、李克強首相と話さなくなっており、独裁体制を引き始めた。独裁者に託された中国発のサブプライムローンもどき金融不安は、安全資産への志向を強め、金価格は中期的には上昇するだろう。

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