週刊石油展望

 先週のWTI原油は前週比1.06ドル高の95.17ドル、ブレント原油は前週比1.52ドル高の109.89ドルとなった。

 前週末15日は米国原油在庫が6月以来の高水準となるも、イエレンFRB副議長が前日の議会証言で金融緩和の継続を示唆したことが引き続き材料視され、WTI、ブレントともに小反発となった。週明け18日はサウジアラビアの9月の原油輸出が8年ぶりの高水準となったことや、ニューヨーク連銀総裁が米景気回復に対して強気の見通しを示し、量的緩和縮小開始時期の前倒し思惑からWTIは1ドル近い下落となるも、リビアでは反政府勢力の抗議行動により原油輸出が依然として滞っていることからブレントは小幅な下げにとどまった。しかし、翌19日になると、リビアの石油ターミナルからほぼ1か月ぶりに原油輸出が再開されたことや、イランの核開発をめぐる国際協議で第1段階の合意がまとまることへの期待によりブレントは1.5ドル超下落した一方、WTIは6月下旬以来の安値水準で下げ止まるとブレントとのスプレッド取引の巻き戻しから小幅高で引けた。続く20日、WTIは序盤こそEIA石油統計で原油在庫の増加幅が予想を下回り、製品は予想以上に減少したことから上昇するも、FOMC議事録要旨を受けて量的緩和縮小が意識され、小幅安となった。ブレントはイランの核開発疑惑をめぐる国際協議の先行き懸念の広がりや石油製品需要の回復を受けては1ドル超の上昇ととなった。21日の欧米市場は、ECBドラギ総裁がマイナス金利の導入に否定的な見解を示したことでドル安が進行、また米週間新規失業保険申請件数が予想を下回るといった経済指標の改善、欧米製油所がメンテナンスや火災事故を受けて停止し製品が強含んだことから、WTIで1.5ドル超、ブレントで1.9ドル超の上昇と大幅反発した。

 国内市場では、ガソリンの陸上市況が下げ止まらず、海上市況も軟調なことからクラックスプレッドが縮小した一方、灯油は陸上市況においては下値を徐々に切り下げたものの、京浜海上では元売の市中調達が入り、概ねクラックが拡大している。現物市場では、元売各社ともに原油輸入コストの上昇分を製品価格に転嫁する動きが広がっており陸上市況は下げ止まる兆しを見せている。

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