長期的な需要低迷観測から先安懸念強まる金相場

 将来的な金の需要後退懸念や実勢悪をキッカケにしてNY金は急落している。米量的緩和の早期縮小観測も加わり、下げに拍車がかかったといえる。
 イエレン米FRB副議長の上院での公聴会で、量的緩和の年内縮小観測は後退していたが、米FOMC議事録で早期縮小を唱える委員も多くみられらことで、市場ムードはふた再び早期縮小に舵を切ったとみられる。
 ところで、世界的な需要後退の長期化から2014年のドルベースの金の先安観測が相次いで発表されている。先日はBNPパリバが1095ドルとの予想を指摘していたが、ここにきて1000ドル割れを指摘するところも出現している。
 ここ数年の金相場は年末に上昇することが多かったが、インドや中国の需要拡大が期待されての動きであった。しかし、今年は主要消費国の将来的な需要減を意識して、将来の先安を見据えてファンドが売りを仕掛け始めている。
 先日、WGCは第3四半期の金の需要を明らかにしており、インドの需要は148トンで前期の310トンから急減している。年間では上期の旺盛な需要が影響して前年を上回るとみられるが、下期の低調な需要が2014年も続くとみられるため、上期の需要はすでに支援材料にはなっていないのが現状である。インドでの現在の輸入規制強化は解消されない限り、インドの需要低迷は長期化するとみられる。米量的緩和の縮小となれば、新興国の通貨安につながるため、一層、インドの貿易赤字の拡大観測につながるため、インド中銀としては現在の規制強化を緩める可能性は極めて乏しいといえる。
 インドに加えてトルコも2014年は輸入が減少すると指摘されている。中国の需要も鈍化するとみられ、世界的に需要の下支えの動きはみられない。
 また、金ETFもここにきて減少傾向をみせている。先安を見据えたファンド資金の引き揚げの動きが再燃しているとみるべきだろう。

NY金週足

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