夏場の需要期を意識させるガソリン

 米EIA(エネルギー情報局)が3日に明らかにした6月28日現在の米国の原油在庫は民間ベースで3億8379.2万バレルで、前週から1034.7万バレル(2.6%)も急減している。カナダ・アルバータ州での大洪水の影響でパイプラインが閉鎖され、NY原油市場の認証在庫中心に在庫が急減したことが影響したとみられる。減少は避けられないとみられていたが、予想以上の減少となったのは事実である。この発表を先取りする格好で、前日に米API(石油協会)が発表した原油在庫は前週比940万バレル減だったことを手がかりにして、NY原油は一気に100ドルの大台に水準を切り上げ、その後4時間足らすで102ドル台まで駆け上がるなど、急騰を演じている。
 NY原油と北海ブレントを比較すると、上げのリード役となったのはNY原油でブレントとのサヤを大幅に縮小している。ブレントはエジプトでムルシ大統領が解任され、実質的な軍によるクーデータが発生した後、ブレント主導の展開をみせるようになったことから、米国国内の内部要因がキッカケで急伸し、エジプト情勢は上昇を後押ししたと考えられる。
 ところで、米国の原油在庫は前年同期の3億8716.6万バレルよりも少ないものの、この3億8000万バレルという水準自体、かなりの高水準である。過去2年以前の5年平均では3億4469万バレルであり、リーマンショック前は3億ブッシェル割れも通常みられた水準である。ここ数年の石油需要の低迷が影響し、原油在庫は積み上がったままで、依然として高水準を維持していることが理解できる。
 今回の急減は洪水によるアクシデントが影響したものであり、現在すでにパイプラインは復旧しており、次回発表では在庫の急増も十分考えられる。

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