金価格下落の構図 ~売り材料と買えない材料~

ドル建て金価格の軟化傾向に歯止めが掛からない。直接的な要因は、米金利上昇とそれに伴うドル高圧力であり、ドルの通貨価値を毀損する動きがピークを迎えるとの観測である。未だ米連邦準備制度理事会(FRB)は毎月850億ドルペースでの資産購入を継続しており、FRBのバランスシート膨張政策は現在進行形で展開している。本来であれば、金価格が急落するような相場環境にはない。

しかし、一部の金融当局者から夏場の資産購入ペース減速、年末の資産購入停止といったタイムスケジュールにまで言及する動きが見られる中、金市場関係者の視点は「出口」に集中しており、近い将来の緩和政策見直しを織り込む形で、資金流出傾向に歯止めが掛からない状況になっている。

実際に、6月や7月のFOMCで資産購入ペースの減速ができるのかは議論のある所だが、米実体経済に対する信認が回復しているのは株価動向をみれば一目瞭然であり、定期市場でも大口投機筋はほぼ一貫して買いポジションの縮小と同時に、売りポジションの構築を行っている。金上場投資信託(ETF)市場からの資金流出傾向にも何ら変化が見られない。

22日のFOMC議事録(4月30日~5月1日開催分)の結果次第では、更に金利上昇・ドル高方面からドル建て金相場に対して売り圧力が強まるシナリオも想定したい。

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