世界経済は再び景気回復か腰折れかの分岐点に来ている

年初から株価の上昇により、景気回復の兆しが期待されてきたが、ここにきて再び低空飛行脱出の期待が空振りに終わる可能性が高くなりそうな気配である。
 中国は7.7%のGDP成長率に続き、HSBC発表の4月の製造業PMIが前月の51.6から50.6へ低下したことで、景気減速傾向を鮮明にした。
 比較的堅調な米国においてもミシガン大学消費者信頼感指数やNY連銀地区景況指数、ISM製造業景況指数、同非製造業景況指数、シカゴ購買部協会景況指数、フィラデルフィア連銀地区景況指数等4月の各種景況指数が軒並み下落しており、Markitが公表した製造業PMIは前月の54.6から52.0に低下して作年11月の水準に逆戻りしている。増税や強制歳出削減の悪影響がなかったとは言いがたいとFT紙は報じている。
 欧州ではユーロ圏製造業PMIのが46.5と4ヶ月連続の悪化となったが、堅調さが伝えられていたドイツが総合、製造業、サービスすべての指数で軒並み悪化しいずれも50割れとなった。
 ECBは利下げを行ったが、その一方でドイツでは住宅バブルが顕在化し、メルケル首相は、「ドイツにとっては利上げが必要だ」と金融政策に対する言及を行い、ショイブル財務相はECBが供与している流動性は過剰気味だと批判しており、EU圏内での不協和音が顕在化している。
これまで何度も株価による景気上昇期待が一時的なムードに終わってきたが、今年もそれが再現される可能性が出てきた。経済が上向くのはそれほど簡単なことではなさそうである。
商品相場にとっては、景気回復が遅れることになれば、原油やプラチナ等の工業用素材価格に下押し圧力がかかり、ドル安になれば円高とともに国内商品価格が下落する可能性が出てくる。金価格は、景気が腰折れとなったところで、上昇するとも思えないが、株価の下落による資金移動が商品価格を押し上げる可能性はありえる。年金資産は、現在実物投資に向かっているという。ただし、この実物資産とは、不動産であったり、レストランやビール工場、会議所、油田、水道権、空港ターミナルの先取得権、核燃料施設の使用権等だそうである。

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