キプロス支援合意後の金相場の現状と展望

アジア時間25日の取引が本格化する直前に、「キプロス、支援条件でトロイカと暫定合意-EU当局者」(Bloomberg)とのヘッドラインが飛び込んできた。現地時間24日にユーロ圏財務相会合が開催されているが、現段階での報道によると10万ユーロ未満の小口預金を課税の対象外とする一方、大口預金に対する課税率を当初案から引き上げることで、総額50億ユーロ規模の資金調達を行う計画に修正した模様だ。

本稿執筆時点(10:00)では正式な発表が行われていないが、この報道通りの結果であれば、これまで「安全資産」として買われてきたドル建て金相場に対してはネガティブな動きになる。ただ、22日終値が14,606.10ドルだったのに対して、週明けアジアタイムは1,600ドルの節目を維持しており、特に目立った動きは確認されていない。

その理由であるが、一つ目はキプロスや周辺国の反応が読みづらいことだ。当初案よりも一般国民に対するインパクトは限定されるとは言え、「預金封鎖→預金課税」という異常事態が発生したことには変わりがない。週明けのキプロスや周辺国で取り付け騒ぎが発生しないのかが、次の焦点になる。

二つ目は、為替相場がドル安に触れていることだ。前週のドル高(ユーロ安)の反動に過ぎないが、ドル安や他リスク資産価格の上昇が、ドル建て金相場の下落余地を限定している。

そして最も重要と思われる三つ目が、2月の急落を招いた要因は既に排除されていることだ。米金融政策に対する過度の引き締め見通し、金上場投資信託(ETF)の大量売却といった動きにはブレーキが掛かっており、2月に1,550ドルの節目割れを試した展開はオーバーシュートとの反省がある。

改めて買い進む材料は乏しいが、キプロス問題が解決されたからと言って、2月の相場環境に回帰するリスクは限定されよう。そして、円安の支援が継続する円建て金は、押し目買い基調が維持されよう。

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