バーナンキFRB議長の議会証言はこうみる

バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言を受けて、ドル建て金相場は2月15日以来の高値を回復している。同議長が、雇用市場の見通しが現在の水準から「大幅に改善」しない限りは、資産購入を継続すると述べたことが材料視された結果だ。

これは、従来からの米連邦公開市場委員会(FOMC)声明文の内容を踏襲するものに留まっており、特に金融政策見通しに大きな修正を迫るような内容ではない。ただ、マーケットでは20日発表のFOMC議事録を受けて、緩和政策が早期に縮小・停止される可能性を過度に織り込む動きが活発化していただけに、これをきっかけに短期筋がショートカバーを進めた模様だ。アジア現物筋の買い支えで1,550ドル水準でのサポートが強くなっていた影響もあり、大きく売り方向に傾いていたポジションを調整するきっかけとされた可能性が高い。

もっとも、これが再び欧米投機筋の買いを呼び込むような材料かと言うと、そこまでの積極評価は難しい。このまま実体経済の回復傾向が労働市場にも波及するのであれば、資産購入規模の縮小・停止議論が活発化する流れに歯止めを掛けるのは難しいためだ。そもそも、2月のCOMEX金先物市場では買い玉の規模が縮小している訳ではなく、売り玉が増えているに過ぎない。このため、ショートカバーが一巡した後に、更に本格上昇するシナリオを描くためのハードルは依然として高いのが現実である。

その意味では、米歳出強制削減措置の発動を控え、米国の財政リスクが顕在化し、安全資産への需要が回復するか否かの方が重要と考えている。

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