考えられるドル建て金相場の反発シナリオは?

ドル建て金相場は1,600ドルの節目を大きく下抜き、一気に1,550~1,600ドルまで取引レンジを切り下げている。「グレート・ローテーション」のキーワードに象徴される債券から株式への大きな資金シフトの動きが発生する中、「安全資産」としての金投資需要も急激に後退しているためだ。

アジアタイムには現物筋のバーゲン・ハンティングが下値を支えるも、それ以上に欧米投機筋の売り圧力が強い。欧米系ファンドは、一般に言われている手仕舞い売りのみならず、先安感を背景に積極的に売り込む動きも強くなっており、現物需給要因でダウントレンドを食い止めるには、現在のアジア地区の需要規模では不十分なことが確認できる。

米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では、資産購入プログラムについて「多くの参加者」がコストとリスクについての懸念を表明しており、2008年以降の量的緩和政策の出口戦略が一段と強くイメージされている。加えて、CRB商品指数は株価の高止まりに逆行安となっており、商品購買力の観点からも金相場を買い進むのは難しい状況にある。

この流れを変えるシナリオがあるとすれば、まず第一にはアジア現物筋の買いが一段と強まる展開になるだろう。18日の上海黄金交易所の金売買高は過去最高を更新したが、19日と20日の売買高はその半分程度の水準に留まっている。再び18日と同レベルの現物需要が継続的に確認できれば、少なくとも下値不安は後退する。

ただ、本格的に買い進むには、やはり欧州債務リスクまたは米財政問題の再浮上が必要とされよう。今週末にはイタリア総選挙が行われ、3月1日からは米国で歳出強制削減が開始される。この辺を手掛かりに、「グレート・ローテーション」に修正を迫る動きが見られるかに注目したい。

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