アムプラッツ決算、減産数値よりも注目したいポイントはこれです

白金生産最大手のアングロ・アメリカン・プラチナ(アムプラッツ)が、2012年通期の決算を発表した。

12年の白金生産高は、11年の241.0万オンスから221.9万オンスまで19.1万オンスの大幅減少となっており、違法ストなどの影響で7.9%もの大幅減産を強いられたことが確認できる。同社は、今年は同様の大規模ストライキは想定していないとの見通しを示しているが、先に発表された13年の年間生産計画は210万~230万オンスとされており、当面の生産回復には慎重姿勢が示されている。

これは、需要環境の劇的な悪化がなければ、白金需給バランスに対する引き締め圧力が継続することを意味し、現に2月4日のNYMEX白金先物相場は17週間ぶりの高値を更新している。

ただ、今決算で本当に注目すべきことは、同社が12年に大規模減産を強いられたことよりも、初めて「赤字決算に陥った」との事実の方である。これは、現在のコスト環境においては、同社はもはや白金生産で利益を出せない環境に陥っていることを明確に示しているためだ。

生産コストは1年で13.4%も急騰しており、これに見合った白金高が実現しない限りは、白金生産会社の収益悪化の流れに歯止めを掛けることはできない。南アフリカ政府・労働組合は、強引に同社のリストラ計画にブレーキを掛けているが、これは赤字操業の継続を強いることになり、むしろ中長期的な投資活動の鈍化を促しかねない危険な動きである。

需給逼迫環境の解消に必要な増産を促すには、白金相場高が必要不可欠であることを強調しておきたい。そして、今回のアムプラッツの決算は、白金高を促すための生産調整を継続する必要性を強く訴えている。

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