中国の環境汚染の問題

 中国の環境汚染の問題については2つの商品に関係がある。
ひとつは、プラチナないしはパラジウムであり、もうひとつは石油である。
その理由は、中国の大型トラックの占める割合は交通量全体の約5%に過ぎないが、排出される微小粒子物質は全体の6割強を占めるというためだ。排気ガス規制といっても、いわゆる二酸化炭素やNOxという空気の問題以前に、パーティクルと呼ばれるススが大気中に放出されるという問題が現在の中国が抱える大気汚染である。

 これには、まずディーゼル燃料で脱硫化が問題となる。中国の石油は、中国石油天然ガス集団(CNPC)と中国石油(CINOPEC)の2つの国営会社が取り仕切っている。この2社が環境基準に無関心なためだという。しかし、この2つの国営会社をコントロールできる官庁はいないという。中国の石油価格は政府が決めており、国際価格に連動していない。安く抑えられたエネルギー販売価格は、石油会社に自発的に高い装置を導入させススのでない燃料を作らせるというインセンティブが無い。政府が強制的に取り締まれば良いのであるが、力関係では石油会社の方が強いようだ。石油2社は販売価格を上げてくれるならクリーンディーゼル燃料生産に取り組んでも良いと言っている模様だ。

 中国の環境に関する政策の策定には国家発展改革委員会(NDRC)や工業情報化省(MIIT)等10以上の組織が関与し、その中で環境保護省は、2008年に省に昇格したが、権限は殆ど無いという。何らかの環境基準が策定されるときは環境保護省はかやの外に置かれているという。

 また、中国のメディアは先週、政府がディーゼル燃料に含まれる硫黄分を欧州連合(EU)の規制値と同じ50ppm以下とする基準強化を適用する見通しだと報じた。移行期間が与えられるため、新基準が全国で義務付けられるのは2014年末以降になるという。

 しかし、より高いレベルでの政治的関与がなければ、その遅れがさらに長引く可能性も否めない。

 中国自動車工業協会は11日、2012年の同国新車販売台数(工場出荷ベース)が前年比4.3%増の1930万6400台だったと発表した。4年連続の世界一。ただ、伸び率は13年ぶりの低さとなった11年の2.5%に続き、1桁にとどまった。

 北京市は2月から新車トラックで排気ガス規制を行なっていない車の販売を認めない方針を出し、4月からは乗用車にも適用される。困るのは、国産車であり、輸入車はいずれも排気ガス規制は世界の環境基準をクリアしているので、問題はない。

 石原慎太郎元東京都知事がペットボトルを振って示した真っ黒なススは、主にディーゼルトラックやバスから排気される。その数値を低くするにはプラチナを使った触媒が不可欠である。中国の環境汚染の問題は確実にプラチナの需要量を増やすだろうが、石油については、なんとも言いがたい。

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